宗教上の理由 第六話

儀間ユミヒロ

まえがきに代えた登場人物紹介
田中真奈美…両親の都合で親戚筋であるところの、とある山里の神社に預けられる。しかしそこにはカルチャーショックが満載で…。
嬬恋真耶…本作のヒロイン(?)である美少女(?)。真奈美が預けられた天狼神社の巫女というか神様のお遣い=神使。フランス人の血が入っているがそれ以外にも重大な秘密を身体に持っていて…。
霧積優香…ニックネームは「ゆゆちゃん」。ふんわりヘアーのメガネっ娘。真耶の親友で真奈美にも親切。農園の娘。
御代田苗…同じく真耶の親友。つまり真耶と優香と苗で親友トライアングルということ。スポーツが得意で、ボーイッシュな言動が目立つ。ちなみに以上の四人は同じクラスで同じ家庭科部に所属。
池田卓哉…通称タッくん。真耶のあこがれの人で、真耶曰く将来のお婿さん。家庭科部部長。
篠岡美穂子・佳代子…家庭科部の先輩で双子。ちょっとしたアドバイスを上手いことくれるので真耶達の良い先輩。
岡部幹人…通称ミッキー。家庭科部副部長にして生徒会役員という二足のわらじを履く。ちょっと意地悪なところがあるが根は良いのか、真耶たちのことをよく知っている。

 「そういえば、最近来ないですねー」
放課後の家庭科室。部活の真っ只中。服のボタン付けをしながら佳代子先輩が言う。話を振られたタッくん部長も、ワッペンを縫い付けながら返す。
「ああ、新年度で忙しかったんだろ? そろそろ来るよ。今日あたりから暇になるってミッキー言ってたから。な、待ち遠しいだろ?」
さらに話を振られたのは真耶。昨日は「タッくんの彼女」としてさんざんからかわれたが、逆に号泣してスッキリしたのかその後はちょっかい出されても軽くいなすようになった。まぁうちらもこないだみたくワイワイはやし立てることはやめたし、真耶もタッくんにベタベタせず冷静に接している。思いっきり甘えたことで気が済んだんだろうとミッキー先輩は言ってた。
 「え、う、う~ん」
しかしこのとき、真耶の顔に明らかに動揺が走った。そのわけは程なく分かったのだった。

 話はちょっとさかのぼっている。あたしが家庭科部に入る決心をした次の日の出来事だ。
 さっきも言ったとおり、今日の真耶はタッくん先輩の隣に座ってはいるがえらく冷静で、むしろ逆側のゆゆちゃんに密着している。やたらと人の肌にくっつきたがるのは昔からのクセだと皆言うのだが、それにしても周りが戸惑うくらいの親密ムードで腕を絡めたり、肩を寄せたりしている。幸い男嫌いのあたしには遠慮してくれてはいるが。ところが、そんな真耶をも引かせるような出来事が、このあと起こる。
 「真耶ちゃあああああああああん!!」
廊下からそんな声が聞こえると引き戸ががらっと開き、まるでつむじ風のように飛び込んできたひとかたまりが、真耶の身体にドッキングした。
「真耶ちゃあああん、こうやってお肌とお肌の温もりを分かち合えるのも久しぶりだわ。ああん今日も可愛いなあ」
つむじ風の正体はあたしたちと同じ女子中学生。大人びた雰囲気なので多分上級生だろう。真耶の身体を背中から抱きしめると、ほっぺをすりすりしている。
「あ、アン先輩…か、勘弁して下さい…」
真耶のほうは明らかに困っている。でも、このいきなりやってきたと思ったら真耶に密着しているこの人は、誰?
 「相変わらずキョウは真耶にラブラブだなぁ。つか転校生の新入部員に用があったんじゃなかったのかよ」
続いて入ってきたのはミッキー先輩。アン、もしくはキョウと呼ばれるその人の肩をツンツンつついて自己紹介を促す。促されたその人は渋々真耶から顔を離す。真耶は明らかに安堵の表情を浮かべる。
「ヤシロ、アンと申しまーす。アンはあんずの杏でーす。生徒会やってまーす。今日は田中真奈美さんにはじめましての挨拶、と見せかけて、真耶ちゃんでお人形遊びをしに来ましたー」
ささっと自己紹介を終えた「屋代杏」先輩は、再び真耶を抱擁するとほっぺすりすりを再開する。あたしお人形さんじゃないですよぉ、と抵抗する真耶。まだ用事は済んで無いぞキョウ、と突っ込むミッキー先輩。わざと名前の読み方を間違えてるあたりがイタズラ好きの先輩らしいし、二人とも仲は良いんだと思う。
「おっとそうだった。ええっと、田中真奈美さんよね? 新入生歓迎会の説明というか、お誘いなのよ」
姿勢を直しつつも、両腕はしっかり真耶の肩をホールドしたままで、先輩はあたしに説明を始めた。
「あ、堅くならなくていいのよ? えっと、この学校では毎年四月に新入生をお祝いするパーティーをやるの。ついては是非とも真奈美さんにも参加してほしいってことで、お誘いにあがったというわけなの」
そしてミッキー先輩から、一枚のカードが手渡された。綺麗なピンク色で、invitationと書いてある。
「これが招待状なの。当日はこれが入場券の代わりになるから。諸注意は裏に書いてあるので読んでね。こないだの新入生説明会では話したけど、真奈美さんそのときまだいなかったから、本日改めて、ってことなの」
とあたしに話している間も、真耶を抱きしめる腕は緩めない。最初顔をこわばらせていた真耶も観念したのか、いつもの穏やかな顔に戻って補足してくれた。
「アメリカとかだとスプリングプロムっていうパーティーが春にあるみたいなんだけど、それにならったみたいだよ。ああこれも教えておかなきゃいけなかったのに忘れてた。ごめんね」
ううん気にしないで、と返しつつあたしは聞いてみた。
「パーティーったって、まさかどっかのホテルみたいなとこでやるわけじゃないでしょ? みんなドレスアップしちゃったりして?」
冗談めかして聞いたつもりなのだが。
「その、まさかよ。ホテルのホール借り切ってやるから。というか、うちだけどね」
「ああ、キョウの家ってホテルやってんだよ。そこを使ってパーティーだな。有料だし校外の行事だから形としては任意参加だけど、実際は全員来るわな」
ミッキー先輩が補足すると、さらに杏先輩が付け加える。
「言うまでもなく、仲間外れは許しませんから。会長として」
ん? 会長?
「あ、俺副会長だから。会長はこっち。屋代杏」
おおっ。こういうとき男子のほうが偉い役職なんだと思ってたら。うーんあたしも性別にまだまだとらわれてるなぁ。
 「で。それはそれとして」
その屋代会長曰わく、
「新作出来たから、真耶ちゃん着てみない? 良かったら真奈美さんもいかが?」
ようやく真耶から離れたと思ったら、傍らに置いていた手提げの紙袋から服を取り出した杏先輩。これは…不思議の国のアリスだ! 顔を真赤にしながらそれを受け取る真耶。着せ替え人形というのは本当だったのだ。無論あたしは遠慮した。

 「まーラノベとかじゃ女子の生徒会長って普通だしなー。現実にはまだまだ男が偉いとかあるのかもしんないけど、うちの学校じゃ関係ないよ」
学校からの帰り道。苗ちゃんが言った。
「でもミッキー先輩って、いかにも生徒会長っていうか、メガネに七三でいかにも真面目な良い子ちゃんって感じじゃない? ガリ勉ぽいし。会長はどっちって言われたら、見かけでは絶対ミッキー先輩だよ」
あたしは率直な感想を言ったのだが。
「えー冗談。真奈美ちゃんは知らないだろうけど、ミッキー先輩結構悪ガキだよ。私がお医者にかかると、診察室にまでちょっかい出しに来るから。むしろタッくん先輩のほうが真面目だよ、ね?」
真耶のほうを向いてそれを言うゆゆちゃん。真耶は明らかに照れている。
 しかし杏先輩の真耶の溺愛っぷり。むしろタッくん先輩よりも親密度は高いんじゃない? というか、アリスの衣裳に着替えさせられた真耶は、いろんなポーズで杏先輩に写真を撮られていた。最初は嫌々という感じもしたが、次第にノリノリになってきたようにも思えた。もちろん作り笑顔かもしれないし、最初は杏先輩だけがハイテンションだったのにだんだんそれが伝染し、しまいには部員みんなで真耶をはやし立てたりしていたから、嫌な顔も出来なかったのかもしれない。
 そう考えるとなんて言うか、周囲の期待に応えちゃうタイプなんだろうなぁ。神様のお遣いという使命を背負って産まれてきて、その役割を果たすために一生懸命で、日常生活でも同じように振舞ってしまっている。
 ちょっと可哀想にも感じる。

 まぁその後ママのお見舞いとか家庭訪問とかあったので、パーティーのことを気にする余裕は無かったけど、学校の雰囲気が日に日に落ち着かない感じになっていくのは分かった。何着てく? 何時頃着くようにする? どんなことやるのかな? それぞれ授業や部活に打ち込みつつも、心の一部分では楽しみににしていたし、パーティー当日ともなると帰りのホームルームが終わるや否や、誰もが我先に帰宅していった。無論あたしたちも例外ではなかった。

 「ありがとうございました、あ、ランカ下さい」
ランカ?
 そんなわけでパーティー当日の夕方に時は移る。会場のある隣の町目指して、村営バスに乗ったあたしと真耶。町行きのバスとの乗り換え停留所に着いたので運賃を払って降りようとしたら真耶が聞き慣れない単語を告げ、それを聞いた運転手さんは細長い紙を真耶に手渡したのだ。
「あ、お友達もランカ使います。はい、ありがとうございます」
あたしも同じものを貰えた。これなあに? と尋ねると、真耶が説明してくれた。
「これは乗り継ぎチケットなの。バスを乗り換えるたびお金払うんじゃ損でしょ? だから乗り換えできるバス停でお金払うときにこれもらうと、次のバスはただで乗れたり、割引になったりするの」
 なるほど、確かに電車だと同じ会社の路線なら乗り換えても別料金にはならないんだから、バスも同じでいいよね。最初にこの村に来たときは駅で通しのキップを買っちゃったし、ママのお見舞いでは別の会社のバスに乗り換えたから気づかなかったよ。でも、なんでランカ?
「もとは英語だったみたいだよ。昔の東京のチンチン電車にもあったって言うし、長崎では今もあるみたいだけど、ランカとか、ランファって言うのはここだけみたいね」
 あーっ! 思い出した!
 家族でハワイに行ったとき、ワイキキのバスにこんなのあったよ! あのときパパに、
「運転手さんにツランスファープリーズって言ってね」
と教えられたんだっけ。あ、チケットに書いてある。Transferって。

 といった具合に、外国の言葉が普通に入ってきてる村だから、外国の習慣であるプロムに影響された新入生歓迎パーティーがあっても不思議ではないってわけ。
 真耶はしっかりドレスアップしている。そんな豪華で派手に飾ってるわけじゃないけど、シンプルで上品で、そういうものを着慣れてる雰囲気がある。途中のバス停からクラスの子が何人か乗って来ていたのだけど、彼女たちも綺麗に着飾ってる。小学校の卒業式から使い回したような子も多いが、この歓迎パーティーに着ることも最初から考えていたのか、少し大人びたデザインのものを選んでいる子が多いようにも見える。

 あたしはといえば、実は普段着でバスに乗っている。フォーマルウェアなど東京の家から持ってきていないし、招待状に制服での参加は禁止と書いてある。杏先輩によればせっかくなんだからお洒落して来なさい、とのこと。真耶がパーティーに着ていけそうなドレスを幾つか持っていたのだが、あたしの方が背が高いのでサイズが合わないし、まだ男の着たドレスを借りるのには抵抗がある、というか男のドレスってよく考えたら変な言葉だけど。
 着るものが無い生徒というのは毎年いるので、ホテルのレンタルも用意してあるらしい。でも私は杏先輩のドレスを貸してもらえることになった。この手はずも元は真耶が整えてくれた。あたしが男嫌いと騒いでいたことに気を使ってくれたのか、身長の話を持ち出すまでもなかった。幸い杏先輩とあたしは背が同じくらいなので、真耶ちゃんのお友達ならって言ってくれる先輩のご好意に甘えさせてもらった。
 まぁ、胸がダブダブになりそうなのは、覚悟している。

 あたしは、真耶の性格を測りかねていた。
 変に大人びているところがあるというか。更衣室事件の時にも思ったのだけど、自己犠牲と言っていいのか「他人に嫌な思いをさせるくらいなら自分が」的なところがある。先生がこないだ言っていた神迎えの儀式の話、あれも同じようなことだと思う。
 一方で、極度の甘えん坊でもある。タッくん先輩はもちろんのこと、他の人にもまるで子供のような態度で接することがある。すぐ身体に引っ付くし、抱きつく。その上泣き虫と来てる。
 どっちが本当の真耶なのだろう? あたしにはよくわからなかった。

 スキーのジャケットを着た子どもが、お母さんらしき人に連れられて乗っている。暖かくなってきたから減ってはきたけど、うちの村ではスキーウェアが子どもの冬のふだん着だ。地形の関係で周りの町や村より雪が降りやすいんだとかで、三学期あたりだと小学校の通学も上下のスキーウェアに足はスノーブーツや長靴、その上から雪が入らないようにゴムスパッツをかぶせるのが標準装備。札幌よりも寒いんだと、物知り花耶ちゃんが言っていた。
 そういえばさっきから気になっていたのだが、真耶が珍しくアクセサリーをしている。でもそれは洋風のドレスには不似合いに見える、勾玉を幾つも連ねたチョーカーで、正面には何か歯みたいなものがついている。
 これまで真耶はいつもハイネックやタートルネックの服を着ていた。それはセーターだったりすることもあるが、スキーの時に着るアンダーシャツがやたらと多い。スキーウェアが子どものふだん着というお土地柄では普通なのかとも思ったけど、登校時もセーラー服の下にはそれを着ていたし体育の時もジャージの下に着ていたので、
「制服制服したのが好きな割には不思議だな、でもそれでも着るのはよっぽど寒がりなのか、そういうのが好きなんだろう」
と思ってた。寝る時ですらパジャマの下に綿のハイネックシャツを着ていたくらいだ。
 「あ、これ? あのね、あたしが神使である証なの」
じーっと見ていたのが気になったのだろう。真耶の方から解説してくれた。
「この正面に付いてるのは、真神様の牙なの。あたしを自分の分身としてこの世に遣わすときに持たせてくれたんだって。あ、言い伝えだよ? あと本物はご神体だから神社にしまってあって、これはレプリカ。でもずっとご神体のそばに置いておいて、その力を移してあるの」
「へー。ただのアクセじゃないんだね。でもハイネックとか着るからしてなかったんだ?」
「ううん? 今までもしてたんだけど、ハイネックの下になって見えなかっただけだよ。それにね」
この次の真耶のセリフはなにげに衝撃的だった。
「このチョーカーはね、外しちゃいけないの」

 ちょっと見てみて? と首の後ろを指し示す真耶。最初は何だろう? と思ったが、
「無いでしょ? 留め金が」
ホントだ。ネックレスでもチョーカーでも、その輪っかをどこかでほどくための留め具なりホックなり付いてるはずなのに、それが無い。ということは外すにはちぎる他ないし、逆に付けるときに自力で外せないよう結び目を完全に埋めちゃったとしか思えない。
「これはね、あたしの身体を守ってくれるものなの。そのために神様がくださったのだから絶対外しちゃダメなの。お風呂でもプールでも、外したこと無いんだよ?」
子供の頃からつけ続けて、首が太くなると勾玉の糸通し穴から新たな長い糸を通して古い方は切るということを繰り返して、決して身体から離れないようにしてきたんだとか。
 そうか、今までもつけてたんだけど、今日はドレス着るんで首を表に出したために見えちゃった、ってわけか。ということはかたくなにハイネックを着続けてきたのも、チョーカーが関係する理由があるんじゃないかなあ。例えば人にやすやすと見せてはいけないとか、外の刺激から保護するようにするとか。
 でもずっと付けっぱなしじゃなきゃダメってのは、結構辛いんじゃないかな。だってそれって、縛られてる感じがしない? 神使としての宿命、ってやつに。そうか、だからこれを他人に見られたくなくて普段は隠してるとか? 自分が他人と違う特殊な存在ってことを証明するようなものだもんね。それはいかにもありそうだ。聞いてみた。
「そのチョーカーって、いつも外に出してちゃいけないの?」
「うーん、ハイネックの下になってれば汚れないし切れちゃう危険も減るから安全ってのはあるけど…でもそれよりも」
次の答えが激しくあたしを拍子抜けさせた。
「寒いでしょ? それにあたし、ハイネックの服が好きなの」

 着いたところは、巨大でしかも、高級そうなホテル。いいの? 中学生がこんなとこでパーティーだなんて。というか、杏先輩相当お金持ちだよね?
 会場はすでに結構な賑わい。あたし達の住む神社は村の中でも一番奥のほうだから到着までにちょっと時間がかかるのだ。ゆゆちゃんと苗ちゃんが先に来ているはずだけど…。
 「あっ、真耶ちゃん、真奈美ちゃん、さっきぶりー」
「おっせーよー二人ともー、つか真奈美ちゃん早く着替えて来なよー」
 ゆゆちゃんは振り袖。苗ちゃんはチャイナドレス。そっか、それも立派な正装だもんね。二人とも似合ってるなぁ、って思っていたら。
「うわ、かわいい!」
瞬間真耶が、ちょっとだけ近くにいた苗ちゃんに抱きついた。苗ちゃんも、
「サンキュー、真耶もかわいいよん」
と言って受け止める。ああん私もー、とゆゆちゃんが二人めがけてダイブし、二人を包み込むように両腕を巻きつける。周りの目も気にせず抱き合って恥ずかしくないの? と一瞬思ったが、周りにはうちの生徒しかいないのでいつもどおりの光景だと思っているらしい。
 とりあえずこっちは三人に任せて、あたしはドレスを借りてこよう。レンタル受付と表示してある机で名前を言うとフィッティングルームに案内してもらえた。のだが。

 この、ふりふりのドレス。
 真耶のセンス? 杏先輩? いや、両方という線が一番ありそうだ。そっか、あたしも抱擁される危機だったんだと気付く。これは明らかにあたしも着せ替え人形候補として考えているとしか思えんぞ。
 ともかく着替えは済んだ。恥ずかしいけど恐る恐る会場に足を進めると。
「ああああっ! 真奈美ちゃんかわいいっ!」
抱きついてきそうになった真耶だが、慌てて身体をストップさせた。思わず本能で抱きつこうとしたらしい。一瞬ビックリはしたけど、この子に限って抱きついていい相手といけない相手の分別くらい付いているとは信じている。
 それよりも、苗ちゃんやゆゆちゃんは勿論のこと、クラスの子や、話したことのない隣のクラスの子までが群がってくる。まぁ元は杏先輩のドレスだし、豪華な感じするもんね。
「違うよ? 真奈美ちゃんに似合ってるんだよ。先輩、どんなのがマッチするか考えてくれたんだよ」
真耶は言う。ああそうか、コーディネートも得意かもね、先輩って。でも、
「真奈美ちゃん、こういう女の子ぽいの似合うんだよ」
というのは、真耶があたしを気遣ってのフォローだと思うなぁ…。

 パーティーが始まった。実際にはアメリカのプロムはハイスクールの卒業を控えた頃合いで開かれるらしいんだけど、これはあくまでそれにヒントを得た中学の入学記念パーティーだからそれとは別物だよ、というのがゆゆちゃんの説明。
「それに向こうのプロムは男女カップルとかで来るんだってさ。だからモテない子は大変だよね。日本の非モテとかって話と比べ物にならないくらい厳しいみたいよ。あとキングとクイーンって言って、ミスコンみたいのをやるんだって」
「向こうはスクールカーストって言って、男子はアメフト、女子はチアリーダーの子が一番モテてピラミッドの頂点なのよ。まーうちら文化系人間は日本人で良かったと思うよねー。つーかお祝いの席で格差を見せつけられるのも残酷だよねー」
という話を差し込んできたのは、シンプルなウエイトレスの服に身を包んだ美穂子先輩と佳代子先輩だった。有志の先輩方が給仕役をやってくれているのだ。お二人によれば、アメリカのそういうキツいところは削って、他の良いところだけ残したり足したりしたのがこのパーティーであるんだそうな。だから基本友達同士でやってくるようになっているし、人気投票的なものも無い。
「ま、私たちも海外ドラマで知った知識だから、どこまでホントかは知らないよん」
と舌を出す美穂子先輩ではあったが。
 ちなみにミッキー先輩と、あと、タッくん先輩も手伝いに来ている。先輩方がシャンメリーを注ぎに回ってくると、真耶はやっぱり微妙に落ち着かないようだった。

 会場には学校のいろんな風景を映したビデオ映像が流れたりしているのだけど、要所要所でバンド演奏が流れたり、マジックやジャグリングが披露されたりする。お金かけて呼んだのかな? と思っていたら、皆さん中学校の卒業生なんだって。先輩方に発表の場を提供する代わりにあたしたちは演奏や芸を楽しめる、ってことでギブアンドテークなんだよ、とゆゆちゃんが言っていた。私たちは何もしなくていいの? と聞くと、そりゃああたし達はお客さんだもの、そのかわり来年はあたし達がもてなす役目だよ? とは真耶の弁。なるほど。そうやって順番が巡っていくのね。でも先輩が後輩のためにこれだけやってくれるってのは珍しいかもね。中学の先輩ってもっと高圧的で上下関係に厳しいイメージだったから。
 もっとも、一応新入生全員で歌をうたうことにはなっている。あたしは真耶たちと即席で練習した。ま、そんなに難しい歌でもないし、あたしたちの一曲に対してこの歓迎ぶりだから大量にお釣りが来るけどね。

 ひととおり終わって、ステージが落ち着くと、杏先輩がステージに上がってきた。
「みなさーん! お待ちかねダンスのお時間でーす! あなたのそばの、女の子は男の子と、男の子は女の子と、踊りましょー!」
 な、なぬーっ!! 聞いてないしそんなの!
「いやー、これこそプロムの醍醐味ってやつでしょー! ささ、誰でもいいから踊った踊った、言っとくけど選り好みや、ぼっちを作ることは厳禁。さあさあ!」
いつの間にか佳代子先輩が隣にいて、あたしをせかす。い、いや、あたしさすがに男と一緒に踊るってのは…。
 「お嬢さん、僕と、踊りませんか?」
え、え、ええーっ!? い、いやあたし、まだ心の準備が…。
 …って、苗ちゃん。
「…僕では不服ですか? お嬢様」
い、いえ、とんでもない! ぜひともお相手させて頂きますっ!
 …とりあえず、苗ちゃんのおかげで助かった…。しかしまた、随分凛々しいなぁ…。

 ダンスの仕方はよくわからなかったが、苗ちゃんのリードが上手で、それに合わせていればなんとなくサマにはなっていた気がする。ゆゆちゃんは向こうでクラスの男子と踊っている。
 でもこれ、男が相手だったら論外としても、真耶だったらどうだったんだろ。まぁ、抵抗感はあるだろうね。ただ今までだったら泣いて拒否るとかしてたかもだけど、反面そこまではしないような気もする。
 あれ? そういえば、真耶をさっきから見かけないぞ。タッくん先輩とでもラブラブしに行ったか? って先輩はあそこで給仕してるか。トイレでも行ってるのかな?
「ま、そのうち戻ってくるっしょ」
と苗ちゃんは気楽に言う。まあ突然いなくなるような子じゃないけどね。
 音楽が徐々に小さくなり、同時に会場が少しずつ暗くなってきた。
「さあ、ここで皆さん。サプライズゲストの登場です!」
再び杏先輩がステージの袖から語りかけると、スポットライトがそ舞台の中央に集まった。いつの間にか幕が下がっている。そしてその一旦下がっていた幕が再び上がり始めた。中から出てくる演者を目立たせるためにわざわざ下ろしたのだろう。
 ステージの下からエレベーターみたいのが上がってくる。せり上がりと言うんだと、苗ちゃんが教えてくれた。そこに乗っているのが歌い手だろう。それが上がりきるとスポットライトが再びステージの中央に集まり、歌がはじまる。

 …真耶だ。

 いつもにも増して、優しく、でもしっかりとした声と音程で、語りかけるように歌う。上手い。シャウトするとかじゃないし、テクニックを使うとかじゃないけど、すごく感情がこもってる気がする。聴いていると、なんだか心が落ち着いてくる。でもこの歌は、あたしたち新入生全員が歌うということで練習した歌じゃなかったっけ?

 …というか。

 …あの衣裳は…。

 キラキラしてる。あまりにも、キラキラしてる。分厚くて重そうなシルバーの布に、宝石みたいのがいっぱい散りばめられている。う~ん、あたしが言うと美しさが表現できない…。
「あれはラインストーンだね。あれだけ全身にくっつけてると、真耶は相当重いんじゃないかなー。ツルツルの布地はサテンとか。あと服全体にヒラヒラをつけてあるから製作にかなり手間がかかってるね。あっ、でもベースはもっと分厚くて丈夫な堅い生地だよね。すごいゴワゴワで重くて、動きにくいみたいだよ」
苗ちゃんが小声で、わかりやすく解説をしてくれた。でもなんで、そんなに詳しいの?
「あー、作ったのウチらだから」
はい?
「もとの縫製はプロの仕立て屋さんだけど、ラインストーン付けたり、キラキラのステッチとかはウチら新入生が分担したんよ。何かウチら新入生からもお礼の印を、ってことで話しあってさ。あ、真耶本人は今日知ったの。ドッキリだから。あ、真奈美ちゃんもごめんね? 真耶が歌を教えるんだって張り切ってたから、話合わせてたんだよ」
 ありゃりゃ。要は全員合唱というふうに真耶にだけは告げて、その真耶は一人で舞台に上げられてきらきらの衣裳を着せられたってわけか。まぁあたしはいらない歌の練習をちょっとさせられただけだから別にいいけど、真耶はビックリしただろうなぁ。それなのにあんな堂々としたステージング。実は結構度胸あるんじゃない? しかし苗ちゃんの言うとおりのヘビーな服だとしたら真耶はかなり大変だと思う。だいいちあんな服着て照明に当たってたらむちゃくちゃ暑いと思う。
 会場は最初こそ歓声が上がったけれど、今は真耶の歌声にみんな聞き惚れてうっとりしている。全体にほがらかな雰囲気が流れている。その中で真耶は歌い続ける。穏やかな声で。穏やかな顔で。
 だからあたしも、いつの間にか最初感じていた違和感とかを忘れてしまっていた。真耶の歌に引きこまれていた。

 曲が終わった。
 会場全体があっけにとられたようにしんとしていたが、数秒してからポツポツと拍手が起こり、やがて賞賛の嵐が訪れた。アンコールがあってさらに一曲。それを歌い終わると、
「皆さん、お聴きいただいて有難うございます。この歌は、今日こうやって素敵な会を開いてくれた先輩方や保護者の方々や先生方への、私達からの感謝の気持ちです。本当に、有難うございます。そして、私と同じ新入生の皆さん、おめでとうございます。これからみんなで楽しい中学校生活を送りましょう」
相変わらず穏やかに、でも毅然として言い終わると、深々と礼をした。会場は割れんばかりの拍手に包まれた。
 ステージから降りてきた真耶は、沢山の人垣に囲まれた。まああれだけチヤホヤされるのは気持ちいいとは思うが、反面恥ずかしいだろうな。それより、早く衣裳脱ぎたいんじゃないの?
「全部で20キロくらいあるんだって杏先輩が言ってたよ。ウチも持ってみたけど、じゅうたん背負ってるみたいな感じだね」
布と飾りを大量に使っているし、肌をしっかり覆って、帽子から手袋からブーツからフル装備。それは重くなって当然だと思う。早く舞台裏に下がって着替えればいいのにって思うけど、本人から話を伸ばしたり次の人に話しかけたりしているから、いつまでたっても解放されないというか自分から墓穴掘ってる。これではしばらくそばに寄れない。

 「さすが私の真耶ちゃん、素敵。可愛すぎ」
いつの間にか背後に杏先輩がいた。私の、ってところに引っかかりはしたが、素敵で可愛いことは認めざるを得ない気がする。
「あ、先輩、ありがとうございます。おかげで私たちの思いを届けることが出来ました」
ラフなキャラの苗ちゃんがいつになく礼儀正しい感じで先輩にお礼を言っている。ということは、先輩も一枚噛んでいるとか?
「いいのいいの。あなた達新入生が感謝の気持ちを表したいってすごく気持ちわかるし、伝統だものね。まぁ今年は異例だけどすごくいいものを私達上級生は貰ったと思うわよ」
やっぱり事情を知っているみたいだ。聞いてみよう。
 「やっぱり、先輩が何か協力してたんですか?」
得意顔にして満足顔の杏先輩に聞いてみた。
「あの衣裳ね、うちに出入りしてる仕立て屋さんに頼んだの。お金? ふふふ、私の貯金」
おおっ! お金持ちは違う!
「あ、キョウはちゃんと家の手伝いして小遣い貰ってるからな? 親のスネかじり放題のお嬢様とかじゃないから。まぁ額はデカイけど、それだけデカい役割背負ってるから」
ミッキー先輩が割って入って説明してくれた。取引先の人をお屋敷に招待して会食とかあるので、そういうときの給仕役とかももあるし、その席で大金が動くこともあるからそれなりの報酬はあって当然、ってことらしい。
「あと、キョウは真耶が嫌がるような服は決して着せないからな。なんせ幼稚園の頃からやってるから、お互いの気持は分かってるはずだぜ」
「ふうん。でもなんでミッキー先輩、そんなこと知ってるんですか?」
その質問に、今度は杏先輩が割って入り返して答えてくれた。
「だって、私と岡部、付き合ってるもの」
 …はい?

 びっくりした。
 てっきり杏先輩は真耶のことが好きだと思ってたけど、丁寧な言葉づかいの先輩が不釣り合いにミッキー先輩のことを「岡部」と呼び捨てにして。それくらい親密なわけだ。つまり先輩にとって真耶は恋愛対象ではなくて、やっぱり「お人形さん」なんだろう。
 新入生から先輩方に対し感謝の気持ちを示すのは毎年の伝統。佳代子先輩はキングやクイーンみたいなものを選ぶことは無いって言ってたけど、人気投票をやりたいって声がどうしても出てくる。そこでそれをやる代わりに、トップ当選の人はその栄誉の代わりにああいった形でステージに上げさせられるんだとか。しかも本人には知らせず、ドッキリを仕掛けられるって形で。
「要はそれでバランスを取るわけだ。ほら、人気者が痛い目に遭うなら誰も文句言わないし、トップの座を狙ってて落ちた奴も納得するだろ? 入学式の日に前もって投票があるんだけど今年は本人以外満票だったね」
岡部、もといミッキー先輩が解説してくれた。ちなみにその方法だとあえてスケープゴートをトップ当選させて辱めを受けさせよう的なこともありそうだが、それは今まで例がないし、あったら生徒会が介入してやめさせるそうだ。そのあたりは杏先輩が教えてくれた。
「まあそういうこともあるし、新入生だけだと大変だから、生徒会も建前上は無関係ってことにしておいて影で手伝う習わしなの。もちろん真耶ちゃんと決まった途端にアイデアは決まったわよね。真耶ちゃんにだけ別の結果を教えて、さっきいきなり呼び出したらビックリしてたわよ。でもいつもの年だとステージに上げられた人は戸惑って緊張して恥かくんだけど、真耶ちゃんはさすがよね。私は子どもの頃からこのパーティー知ってるけど、あ、このホテル自分のうちみたいなものだしね。でも今年はいつもの年より大掛かりだったし、しかもいきなりのことであんなに堂々としてる子は初めて」。

 ようやく、その皆から慕われた存在にして杏先輩のお人形さん、真耶が解放されたみたいだ。って、杏先輩が例によって抱きついてほっぺすりすりしてるので、心は休まってない気はするが。
 「いやー、ビックリしたよー。まさかあたしが一人でこんな注目される舞台に上がれるなんて」
ところが、先輩のすりすりを当たり前のように受け入れつつ真耶が答えた。こないだ嫌がってたのは久しぶりだったこともあるらしい。
「あたし、今年は票が割れたから全員で合唱するって聞いてたんだよ? あの曲もそのために練習したんだし。さっきいきなり呼ばれて、これに着替えて、って」
「でもよくステージ上がる気になったよね。イヤじゃなかったの? しかもドッキリでしょ?」
あたしは思った疑問をストレートに聞いてみた。
「うん? 嬉しかったよ?」
真耶は迷わずそう答えた。
「だって、みんながあたしのためにこんな可愛い衣裳作ってくれたんでしょ? 嬉しいに決まってるし、ちゃんと期待に答えなきゃダメだよ」
 ああ。でも予想通りの答えだ。周囲の期待に過剰に答えちゃう。まぁそういう面はあると思う。でもそれが真耶の喜びなんだと思う。みんなが自分を見て喜んでくれることが、嬉しいんだと思う。だから、可哀想とか言うのとは何か違う気がした。
 もっとも、
「これ、代々伝えていこうよ。こんな素敵な衣装、あたししか着ないんじゃ悪いよ」
という真耶の言葉にはうなずけなかった。着こなせるのは多分真耶だけだと思う。特に忍耐という面で。

 パーティーは大盛況のうちに終わった。明日も学校があるので、そう夜更かしもできないからすぐ帰る。休みの前日になぜやらないかといえば、ホテルの部屋が押さえにくいし、家が観光関係の仕事やってる子も多いから。苗ちゃん家のペンションも明日は満室だそうだ。忙しいのヤダなーとか言いつつ笑ってた。この村の子どもってすごく働くの好きだと思う。
 真耶は着替えてきた。ドレスはステージ衣装と一緒にあとで届けてくれるそうで、杏先輩に借りたパンツをはいている。さすがにアレ着っぱなしはキツイもんね。
 あたしはジュースを飲み過ぎたせいかトイレに行きたくなったので、真耶が着替えている間に行ってきた。
 あれ?
 ふと気付いた。真耶って学校では普通に女子トイレ入ってるけど、外ではどうなんだろう? 実際には村以外では女子ではないし、でも逆に男子トイレに入っていったらパニックになりそう。パーティーのあとで気分がゆるんでいたこともあって、ちょっと聞いてみた。
「ねぇ、真耶って、外ではトイレどうしてるの?」
一瞬間があったけど、真耶はいつもの優しい口調で答えた。
「ああ。村の外だと、男の子が女の子に変装して女子トイレに入るってことになるでしょ? それは人を騙してることになるからやっちゃダメなの。そこの人があたしの身体のことを知ってなきゃダメなの」
「でもどうせわかんないでしょ?」
「かもしれないけど、あたしは神様の名を借りて女の子になってるんだから、普通の人ならやっていいことも良くなかったりするから。それにあたしはあたしの都合でこのカッコしてるわけだから、それを押し付けちゃダメだし。もちろん大人の男の人が女の人のカッコすることもあるけど、それって今けっこう普通じゃない? だからそれは世の中の人が認めてるってことだけど、あたしみたく子どもでそれってまだあんまり聞かないでしょ? 村の中では認められてるってだけで」
「じゃあ、トイレって、どうしてるの?」
真耶がそっと耳打ちした。
「あのね…」
…あ、言われてみれば。
キッチリめのパンツだと、お尻のあたりに不自然なふくらみが…。
そっか、それで花耶ちゃんがおねしょしたとき、真耶はしてたの? って聞いたら、答えが曖昧だったんだ。
 おねしょは無いけど、でも…。
 
 ちなみにドレスと衣裳は翌日届いた。来年誰が着るかはともかく持っていて欲しいという杏先輩のメッセージと共に。
 そんなわけで、真耶はこの衣裳を花耶ちゃん相手に披露し、家庭内ミニコンサートが開かれたのだった。

 真耶と花耶ちゃんとあたしがリビングでワイワイやっているそのとき、希和子さんが階段に座って、携帯で 何やら話をしていた。あたしは一番近くにいたのでそれに気づいた。小声なので内容は分からないが、顔と口調が深刻な感じだ。
「じゃあ、いよいよ言うんだ? そうね、いつまでもってわけには行かないもんね、うん、うん、」
希和子さんはこの神社を守っている宮司だし、地域とかでもいろいろやるべきことがある。よく電話で相談していることがあるので、そういう大人の話だと思っていたら。
「真奈美ちゃん、ちょっといい? 本当は私からする話でもないんだけど」
何だろう? 希和子さんの表情はいつになく真剣だった。

宗教上の理由 第六話

過去作品を読んでいただけるとお分かりかと思いますが、この村にある神社も学校もかなり自由です。その理由を垣間見えさせる謎解き?的要素を盛り込んでみました。おそらく村の歴史と登場人物の名前から作品舞台の設定に気づかれている方もいらっしゃると思いますが、スキーウェアで登校する習慣があるかどうかについては架空というか、白馬あたりの登下校風景を設定として入れ込んでしまいました。作品の想定モデル地域での実際はどうなのでしょう?子供の頃よく旅行に行った土地でして、その頃はやたら雪深い場所だったという記憶があるのですが…。
というわけで、作品のモデルは「群馬か長野あたりの想像上の村」って感じに落ち着いています。

宗教上の理由 第六話

あらすじ:家の都合で親戚の神社に預けられることになった田中真奈美は、神社の子である嬬恋真耶と出会う。真耶は可愛くておしとやかな、典型美少女タイプ。友達になりたいと意気込む真奈美だったが、実は真耶は「女の子」ではなかった! 真耶の妹の花耶、おばで神官の希和子、同級生の苗(ニャン子)、優香(ゆゆちゃん)、担任の渡辺、部活の先輩ミッキー、篠岡姉妹、そして真耶の憧れの人、タッくん。彼らが織り成すほんわかだけどドタバタ、そして真奈美の常識をひっくり返す数々の出来事に彩られた山村ライフ。 過去作品もよろしければどうぞ。

  • 小説
  • 短編
  • 青春
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-03-13

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