伊達ミカドの沈黙
「羊たちの沈黙」を見てたら急に突然決め台詞が思いつきました
これはやるしかない
だからやりました
文句あるかしらぁん?
epilogue:はじまり
いつもと同じ日常と思っていた朝
でも突然、弾丸が私に向かってきた
その時、私はあいつと出会った
その男の名前は、伊達ミカド
私の名前は愛沢 ヒメノ
私立義帝高校に通う親が少しお金持ちぐらいの普通の女子高生
なのに…たまたまいつもと違う道を歩いて登校していたら…
突然の黒服からの拉致られ未遂
走って逃げた先は廃墟化した工場
そして黒服が私を見つけた
もうダメなんて思ったその時、空から
本物の刀とピストルを持った男が、現れた
沈黙せよ
愚かな羊たち、沈黙せよ
彼はそう言うと刀を使い、腕や脚の健を斬り動きを鈍くさせた
そして、ピストルを黒服の1人に向けこう言った
「俺が少しでも“撃ち殺したい”と思えば撃ち殺されて、俺が少しでも“どうでもいい”と思えば撃ち殺される…どう思うお前は?こんな気持ち…知らない奴に身体を斬られて、命まで握られる…はたまた自分の命がどうでもいいと思えば儚くも散るんだ…」
正直、私にはこの人は普通にあいつらを撃つことができると肌で感じていた
けど、彼は撃ちはせず私にピストルを持たせ
「殺してみたら?」
と言った
狂ってる…でも…彼は本心で言っているようではなかった
相手に恐怖を植え付ける演出…そのように感じた
「撃たないの?じゃあ、俺が…」
「まっ…待ってくれ…俺は…ただ、その女を拉致しろと言われて…」
長い長い…いつ殺されるのか?という時間が
黒服の忠誠心…いや、雇われた者のプライドなのだろうか
それを麻痺させ、私を拉致せよという依頼を受けたことを話した
「ふーん…それで、誰に言われたのそれ」
彼が質問する
「…」
「黙ってるの?なんで?普通に殺すよ」
「…名前はわからない…ただ、“夢”という組織だと…」
「“夢”…エミルか…」
彼は、わかっていたような口ぶりで、そう答えた
あなたは
「もういいよ、わかったから…行こうヒメノ」
「えっ…ちょっ…」
腕を掴まれ、私は彼に連れ出されるように倉庫から出た
「ちょっ!だから!ちょっと待ってよ!」
「…なに?」
「あなたは何者?なんで私を助けたの?」
「…俺は、あんたのお父上様に雇われたあんたのボディーガードだよ」
「お父さんが?なんで…」
「それは…ヒメノが狙われてるからだろ…?」
「え?お父さんはそれを知っててあなたをよこしたの?」
「そのようだな…俺はあんたを守るために雇われた、それだけだ」
お父さんは何か知ってるの?
私が狙われた理由…
「あっ、そういえばあなた名前は…」
「ミカド、伊達ミカド…」
「伊達…ミカド…」
こうして私は彼、伊達ミカドと出会ったのだった
伊達ミカドの沈黙