日曜日
日曜日、僕は辺りを散歩する
まっすぐ歩いて、右に曲がって
さみしい通りをうなだれ歩く
ふとそこにいくつもの花々が
植えてあることに気付く
スイートピイやアネモネや
たくさんの花々がそこにあることに気付く
季節は廻ってくる
そこにいくつもの感情が
花のように植えられてある
その一つ一つがいとおしい
ああ、そうだ、あんなことやこんなことがあったね
夢遊病者ように
僕はそこらの季節をうなだれ歩く
頭上には、ただの空、白い雲が浮かんでいる
まずしい通りを一人で歩くと
ももいろの思い出が浮かんでくる
みな、若く美しかったころの思い出だ
でも僕は
こうして一人、背を向け歩く
こうして一人、背を向け歩く
忘れられた花々も
季節がめぐればまた咲くだろう
大きく、小さく咲くだろう
その思いを持って
一人家へと帰って行こう
別に誰が待つことのない家へ
一人でこうして帰って行こう
日曜日