日曜日

日曜日、僕は辺りを散歩する
まっすぐ歩いて、右に曲がって
さみしい通りをうなだれ歩く

ふとそこにいくつもの花々が
植えてあることに気付く
スイートピイやアネモネや
たくさんの花々がそこにあることに気付く

季節は廻ってくる
そこにいくつもの感情が
花のように植えられてある
その一つ一つがいとおしい
ああ、そうだ、あんなことやこんなことがあったね

夢遊病者ように
僕はそこらの季節をうなだれ歩く
頭上には、ただの空、白い雲が浮かんでいる
まずしい通りを一人で歩くと
ももいろの思い出が浮かんでくる
みな、若く美しかったころの思い出だ

でも僕は
こうして一人、背を向け歩く
こうして一人、背を向け歩く

忘れられた花々も
季節がめぐればまた咲くだろう
大きく、小さく咲くだろう

その思いを持って
一人家へと帰って行こう
別に誰が待つことのない家へ
一人でこうして帰って行こう

日曜日

日曜日

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-05-03

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