イダテン同盟改4

星野リゲル

落書き


「どう?みんな。最近ボランティアしているかい?」
 最初に口を開いたのはカイトだった。
「まあ、一応な」
 と、アキヒト。

 いつものメンバーの、アキヒト、カイト、イオン、サキ、カオルの5人はボランティアについての話し合いを始める事となった。

「俺はボランティアもするけれど、どっちかって言うと麻薬撲滅運動を始めたいかな」

「なるほどアキヒトくん。君の活躍によってこのサイトのアクセス数を増やして、これを読んでくれている人たちに

《おっ。社会悪を減らすために、今自分が出来る事を探すのって、案外楽しそうだなあ》

って思ってもらえるようにするって事ですね」

 と、カイトが言う。

「なんか、俺は過大評価されているみたいですな。あ、話を戻すけどみんなどれくらい町の落書き消しをやってる?」

「私は目につく限り、時には毎日よ。あれ出来ればシンナーとか使いたく無いじゃない、薬物みたいで、学校帰りに雑巾を持って落書きを落とす、これが日課ね」

 カオルが語ってくれた。

「あーあ、それわかるなあ。シンナーとかが入っている落書き消しスプレー、あれ使えば便利なんだけど、やっぱり嫌だよね。臭いし。もしかしたら、規制があるんじゃねぇの?」

 と、イオンが言った。

「まあ、それは俺もよく分からないけど、雑巾だけでスプレーの落書きを落とすのはさすがに大変だよな?」

「うーん。そうだよね。毎日行かないとだよね」

「カオル。さっきっから聞いてるけど、スゲーな。俺なんか月木でしかやらないぜ」

 アキヒトが言った。

「それじゃあ、町も綺麗にはならないですね。そう、この中でゴミ拾い毎日やっている人どれくらいいる?」

 サキがみんなに聞く。

アキヒト➡「はい」
イオン➡「はい」
カオル➡「はい」

 手を挙げて無いのはカイトだけであった。

アキヒト➡「おおっ?カイトくん?どーしたんですか?」

「わりぃ。毎日はやってないわ」

 それからこう続けた。

「じゃあ、これから俺、いつものボランティアをやってくるんで」

アキヒト➡「おう。いってら〰」


 イダテン同盟のみんなの日常はこんな事が九割である。
 
同盟のマニフェストでもある


《悪い奴らを倒せる正義ではなく、みんなを守れる正義》


そんな正義をいつも振りかざせる機会は決して多い訳では無い。

アキヒトたちは今日も楽しくそんな格好良くもないありふれた正義に挑むのであった。

イダテン同盟改4

イダテン同盟改4

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-05-01

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