まっしろ
それはきっと私も同じかもしれない
少年は笑っていた。それはもはや人ではなかった漂う鉄のにおい顔から滴る血潮赤々しくそまる服足元に散らばる臓物。それが何なのかまるでわからないほど原型をとどめてはいない。しかしながら不思議とそれが人だとわかる。なぜわかるのだろうかそれはわからない。そしてそれと同時に少年に畏怖の念を抱く。一歩、また一歩と近づく少年から逃げることは出来ない。少年は笑って言った「僕はおかしいですか?」
その言葉を聴いた瞬間私は言ったのだ。
「怖いのか?」
あぁ終わりだなにを言ってるのだろう。私は覚悟した。
しかし少年は涙を流していた。血を流す涙、それはまるでレクイエムの
雨だった。
それから私は気を失った
目が覚めるとそこは病室のベットだった
まっしろ