たかし 第2話
登場人物
僕:僕。たかしを探してる中学三年生。
さちこ:僕の同級生でもなければピカチュウでもない、そんな彼女はCDデビューを果たした。
キリマンジャロ:今回も登場しません。
チンパ(ry
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全開のあらすじ:ぅぅ、 ぅぅう・・うぉぉおおおおおおぁぁぁぁあああ゙あ゙・・・!!!
前回のあらすじ:
一本30円は安いって!買いなよ!・・・うん、・・・うん、・・・う ぃゃぃやいやいや!絶対安いって!!・・・えぇー↑?・・うん、・・うん、・・・じゃあさぁ・・いつ買うの?・・・いや、だから・・これ逃したら買えないじゃん!・・・ぇー、・・・買おうよぉー・・。・・・・ぅん、・・ぅん、・・・まぁいいけどさー・・・え? 私!?・・・ぃらなぃぃらなぃぃらなぃ。・・うん。・・・・あ、そーだ。・・そこの角まがったとこに面白い雑貨屋できたんだってー。・・・・・行こっか。
僕は相変わらずたかしを求めて3千里なうだった。
僕は暗い闇の中あてもなく吠える
「おぅい!たかしぃ~!・・・」
「おぅい、たかしぃ~・・・おぅいたかしぃ~・・・おうぃたかし~・・・ぉぅぃ・・・」
狭い闇の中、エコーがかかる。
そう、ここは洞窟。
いまのはいわば”穴びこ”であった。
「ふぅ、疲れたなぁ。なんだか肩が重いよ。・・・よし、休もう。 ・・・うん、そうしよう。」
僕は独り言もほどほどに、足元に転がる無数のバナナの上に腰を下ろした。
尻の下にあったエクアドル産のなすびが「ぶもゅぅ゙」と音を立て顔を歪めたが、
僕はもう一人前の閑古鳥だった。
「わたしもくたくたよん・・」
僕の肩の上で仁王立ちしていたさちこが僕のつむじに執拗な踵落としをしながらぼやいた。
「きみもいたんだな。」
さっきまでのはいわば”ふたり言”であった。
「でも、思い出してみて!」
さちこの目が輝く。
・・・・
時はさかのぼり、こいのぼり。
ぼくは五才だった。
まわりは良い意味でにぎやかだ。
たくさんの人が走り回り、こけている。
そして前をみる。
ひときわ大きな人がいる。
これが世間一般で言う”大人”であったことはのちに知った。
大きな人はこちらを見つめ、
優しい声でこう言った。
「世の中・・・金や・・・。」
・・・・
そこで僕の記憶は途切れていた。
「ね?」
さちこが笑顔で上から見下ろしている。
早く降りないか。
だめだ、いま完全に”さちこゾーン”だ。
さちこゾーンなう、とでもいうべきか。
おちつくんだ。
今はたかしがいんぱっせぶぅなんだ。
僕はそう考え、長座体前屈を披露した。
指先とつま先のデッドヒート、
さすがに15を過ぎた僕の体は固すぎたか。
ようやく中指がつま先をとらえたとき、
「よぉ、めーん!わ(ry」
たかしの親戚の、
チンパンジーっぽいパンジーが
にょこにょこと走ってきたが
僕とさちこは相手にしなかった。
「ょぉょおよお! 何をたかしにこだわってんだよ!」
「ふとんが・・・ふっとんだ よぉょお!・・ょぉ。」
三十分ほど続けた後、
チンパンジー(ryは、こう言い放った。
「・・・ごめんな。」
「いいから帰れ、チンパンジー。」
僕は彼と最初で最後の会話を交わし、
肩の上で踊るさちこを羽ばたかせ、
無限の彼方へ飛び出しつつあった。
《続かない》
たかし 第2話
お疲れ様でした。