別離

水に浮かぶ彼女の髪が綺麗だと思った。この世のものとは思えないほどひどく幻想的な模様を描く美しいそれは私が手を触れたら忽ち壊れていまいそうなほど繊細に見える。そっと髪をすくい上 げ、私が握り締めて離さなかったその細く白い彼 女の首に巻き付けた。さらさらと流れ落ちてしまう彼女の髪は私のつけた赤い痕を嫌っているようで。私は立ち上がりもう二度と動かない彼女を見下ろす。だらしなく脱力したそれでいてすらりと伸びた肢体をもつ、まだ少女というべきであろう美しいからだに、別れを告げる時が来たのだ。

別離

別離

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-04-26

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