春色レポート-3-

-2度目の恋-
全て話終えた後の玲也の顔は唖然としていた。

-side asaoka-
半年間、俺は何をしてたんだ?
ただ、自分のことしか考えてなくて...結局、流愛をきずつけて、ほんと...なにしてんだよ...
「やっぱひいた?」うつむいていて、涙声の流愛がそう言ってきた。
どうせ泣いてんだろ...  俺は、流愛を思いっきり抱きしめた。
好きという感情と、元彼のことを聞いてごめんという感情だった。
「ほんとごめん...」 「ううん、謝るのはあたしのほう...」
「は?なんでだよ...流愛、なんもしてねぇじゃん..」 「してるんだよ...」
「なにを?」 「玲也、ずっとあたしのそばにいてくれて、いつも好きって言ってくれてたのに、気持ちに応えるの
こんなにおそくなったし...」
「でもそれは、わけあり...」 言葉を意を打としたのに、それは流愛からのキスで遮られた。
「流愛...?」思わず疑問形に名前を呼んでしまった。
「ほんと、謝らなきゃいけないのはあたしなのに、玲也に謝らせちゃってごめんね?じゃあ...」
立ち去ろうとする流愛をすかさず止めた。
まぁ、その止め方というのはざんしんに流愛の手を引っ張っただけだが...
「おれ...!」「玲也...?」「俺、流愛の元彼...れんだったよな?」
「うん...」 「そいつみたいになれるように頑張るから、だから俺が流愛の傍にいちゃだめ?」
俺は、あくまでも告白の返事をOKされた側で、はっきり言うと、今のは2度目の告白...
馬鹿みたいだ。流愛の過去聞いたって気持ち変わんないで、すぐOKできるって思ってたのに...
なんか、流愛のあまりにも残酷すぎる元彼の憐との別れがあると聞き、俺なんかがその代わりになっていいのかって
すごく思う...
迷っても答えがすぐには出てこなかった。そう簡単な問題じゃなかった。
俺と流愛が普通に遠慮なく、笑顔で彼カノとして過ごせる日はいったいいつくるんだ?
それとも、この人生上において、そういうスト-リ-はないのだろうか?
答えが見えない、そんな気がした。
まるで長いトンネルの出口がみつからないようだ...
               To be continued

春色レポート-3-

春色レポート-3-

  • 小説
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-03-10

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