青い空
オギャーと泣いて
この世に生まれ
やがて自分はまわりの人となにかちがうと感じ取り
友達を選び衣食に困らず
親の付けた道を歩くことをきめる
未知の危険性を避け
家と家の交流を守り
欲の上に作られた社会性のなかに
特権的な自分をイメージする
自分はその道を邁進することを当然の権利とし
世間も当然そのように期待していると満悦する
自信を包む無知が傲慢となり
行動は人の目に余り
発する言葉に色は無く空々しい
自分の航跡は地面に投影像をつくらず
空中の霧の中にのみその姿を映し出す
風よ吹け
霧を追いやれ
東から熱い太陽を登らせ
真上からの光線でその水分を気化させよ
そして天に青い空をみよう
青い空