遺言屋2
初めまして!
大きな扉から出てきたのは、女の人だった。
左目の下に傷…いや、これは…
刺青、だろうか。
模様になっている。
でもそれ以上に気になることが一つ。
……メイド服…?
すごく似合ってるけど…なんというか
このお屋敷にはすっごくミスマッチだ。
僕がなにも言えずつっ立っていると、
その人は僕の考えていることに
気づいたようだった。
「アハハ、恥ずかし…!この服でしょう?
アタシの趣味なんよ。気にせんでくださいな!」
「はぁ…あ、初めまして!如月莉旺と申します。
使用人のバイトとして来ました。
挨拶が遅れてすみません。」
「きさらぎみおです。8才です。
よろしくおねがいします!」
澪も僕に続いて挨拶をする。
「如月さんね!話は伺ってます。
どうぞ、おあがりくださいな!」
よく笑う元気な人だ。
それに、とても優しそう。
とりあえずほっとして、僕らは門をくぐった。
遺言屋2
遺言屋1の続きとなります。
一話一話が短くて申し訳ありません;;
読んでいただけたら嬉しいです。