境目 ~サカイメ~

思ってること10%
フィクション90%
ってところです・・・。

     どうしてだろう。

     いつもなら楽しいはずなのに、ぜんぜん楽しくない。

     いつもなら笑っているはずのところなのに、ぜんぜん笑えない。

     昨日までの親友が馬鹿らしい。

     私はどうしてあそこにいたんだろう。


     イライラもしてない


     怒ってもいない


     スネてもない


     なのになんでこんなに無感情なの??


          そうだ私、あの子達が嫌いなんだ。


     人数が奇数のときはもちろん、偶数のときでも私は後ろに引っ付いてるだけ。

     話すのは、ほんのちょっと。

     会話の中に入れない。


     何が親友なんだろう。

          私はここにいるんだろうか。

     あの子達にとって私はいてもいなくても同じなのに。

     ただそこにいるだけの存在。

     いつもそこにいたから、一緒に行動するだけの存在。

     それなのになんで今日みたいな日だけ話しかけてくるの?



     『今日、なんかテンション低いね。』



     『疲れてるの?』



     『何か怒ってる??』



     『どうしたの』



     こんなときだけイイヒトぶらないで。

     やめてよ吐き気がする。

          疲れてる、とか分かるくらいに、あなた達は私の事を知らないでしょう?

     私も嫌いなんだから。

     嫌い、話しかけないで。


     明日になればこの感情はもう消えてるのかな



     嫌だな



     忘れたらまた同じ毎日だ

          後ろに引っ付いてるだけの、面白くない居場所。

          私もたいして面白いこと言えないし。

     独りでいるほうがむしろ気楽だったりして。


     何でだろう。

     なんか、もやもやする。

     私、こんなこと考えるの嫌なやつかな

     あの子達は私に付き合ってくれてるの?

     アレなんか自分でもわかんなくなってきた

     あの子達が嫌いなのは確実なのに。



     そっか、私、自分が嫌いなんだ。


     そっか。

     そうだ。

     これからは、自分を殺しながら生きていこう。

     好きなものを避けながら生きていこう。

     そしたら私は、いまの私じゃなくなる。

     そうして、仕返ししてやろう。

     あの子達に、私に。

     感情を殺して。願いを踏みにじって。

     私の人生は無意味だった、って、生きる意味を、死ぬ直前に言えるように。




               さよなら、私。

境目 ~サカイメ~

境目 ~サカイメ~

今のキモチに脚色して作りました。 暗いです。 そして、たぶん一時的なものです。

  • 小説
  • 掌編
  • 青年向け
更新日
登録日
2012-03-07

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