まるで
水が光を照らすように
耳の奥で耳鳴りが続くように
空間を捉えては逃がして
いつかあなたの言った言葉を
反芻する
叩きつけた教科書の音を
再生する
あなたの苦痛を何度も再生する
私の知り得ない痛みを再現する
痛みはきっと
一本一本、針を刺す
スプーンで抉る
火傷の時の内部炎症
そんなものじゃ足りないでしょうね
ガラス板よりも
壊れやすい
細い糸よりも
切れやすい
頑丈に見えていた鎧は繊細で脆いもの
まるで新品の下敷きのように
少しでも何かと接触すると
痕が残ってしまう
まるで水に微量の絵の具を垂らしたように
一瞬で変容わってしまう
きっと繊細
それとも天才
私の内部のメモリから消去できない
あなたの美しさ
まるで