喋る〇〇 「かごの小鳥」
彼女は鳥を飼っていた。
深い青色の羽根をした、瞳のきれいな鳥だった。
日の光があたり、風の通るかごの中。
細い止まり木の上で、不思議そうに首を傾げる。
「お話しましょ。」
僕はなにも答えなかった。
「どこか遠くへ行ってみたいの。」
と、かごの中の小さな海が言った。
「風になって自由になりたいわ。」
と、かごの中の小さな空が言った。
つぶらな瞳が僕を射抜いた。
「ふふ、楽しいね。私、独り言が好きなの。」
と、かごの中の小鳥は少女のように笑った。
喋る〇〇 「かごの小鳥」
今回は詩ぽくしてみた
ガリレオガリレイのオマージュ