喋る〇〇 「かごの小鳥」


彼女は鳥を飼っていた。

深い青色の羽根をした、瞳のきれいな鳥だった。

日の光があたり、風の通るかごの中。

細い止まり木の上で、不思議そうに首を傾げる。

「お話しましょ。」

僕はなにも答えなかった。

「どこか遠くへ行ってみたいの。」

と、かごの中の小さな海が言った。

「風になって自由になりたいわ。」

と、かごの中の小さな空が言った。

つぶらな瞳が僕を射抜いた。

「ふふ、楽しいね。私、独り言が好きなの。」

と、かごの中の小鳥は少女のように笑った。

喋る〇〇 「かごの小鳥」

今回は詩ぽくしてみた

ガリレオガリレイのオマージュ

喋る〇〇 「かごの小鳥」

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-04-14

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