宗教上の理由 第五話

儀間ユミヒロ

おことわり:本編中に神社の由来等に関する記述がありますが、あくまでフィクションですので、実際の神道における教義や決まりごととは異なる点をご了承願います。
登場人物紹介:
田中真奈美…両親の都合で親戚筋であるところの、とある山里の神社に預けられる。しかしそこにはカルチャーショックが満載で…。
嬬恋真耶…本作のヒロイン(?)である美少女(?)。真奈美が預けられた天狼神社の巫女というか神様のお遣い=神使。フランス人の血が入っているがそれ以外にも重大な秘密を身体に持っていて…。
嬬恋花耶…真耶の妹。小三。頭脳明晰スポーツ万能の美少女というすべてのものを天から与えられた存在だが、彼女の持つ唯一のコンプレックスについては第四話で。
嬬恋希和子…真耶と花耶のおばにあたるが、若いので皆「希和子さん」と呼ぶ。女性でありながら宮司として天狼神社を守る。そんなわけで一見しっかり者だがドジなところも。
渡辺先生…真耶達の担任にして家庭科部顧問。担当科目は社会。サバサバした性格らしい。

  家庭訪問。
 憂鬱だなぁ。学校行事の中で一番嫌い。別にママとかうるさくないからいいけど、学校でのいろんなこと先生から色々伝わるのがなんか気分的に嫌。まあでも今年はサバサバ渡辺先生だし安心かな。
 あと今年の去年までと違うところ。先生はママのところではなくて、真耶とあたしの保護者である希和子さんのところに来る。二人いっぺんに済むので楽だと言う先生。でも希和子さんは大変だよね。
 顧問の先生がいないからという理由で今日は部活も休み。普段から先生いなくてもやってるじゃん、つかゆゆちゃん達自主的に家庭科室行っちゃったし、と思いつつも、あたしと真耶はとっとと下校。リビングでおやつにしている。おやつは先生を迎えるために希和子さんが町の銀座通りまで出て買ってきたケーキ。テレビや雑誌でもよく紹介される有名店なんだって。あたしたちはそのおこぼれにあずかったわけなんだけど、確かにこれ美味しいというか、真耶が絶対美味しいというのでこれを目当てに速攻で下校してきたのだ。
 花耶ちゃんは一足先におやつを平らげて遊びに出かけた。あたしたちも先生が来る前に食べ終えて子供部屋に退散しよう、そういう手はずで真耶と話は付いていたのだが。食べ終わるか終わらないかってとこで、大きなエンジン音が近付いてきた。
「あっ、先生来たね」
エンジン音は先生のバイクのもの。寒くても雪で道路が埋まりでもしない限り、先生はバイクで通勤しているのだとか。当然家庭訪問もそれで回っているってわけ。
 こうなるとあたしたちは邪魔者。先生に挨拶だけして上の階にのぼることにした。ちなみにあたしはここ何日か真耶と花耶ちゃんの部屋に寝泊まりしている。日曜日に希和子さんが布団をびしょ濡れにした上にあたしの部屋のガラス窓を割ってファンヒーターを壊してしまった。まぁドジなのは仕方ないかな、ってことで許すことにした。ただあたしは寝床はないわ寒いわ状態なので、二人の部屋に避難しているのだ。
 あ、真耶と一緒の部屋で寝泊まりすることには案外慣れちゃった。二段ベッドの上と下だと意外と抵抗がないし、居心地がいいんだよね。テレビもパソコンもあるし、クッションとか椅子との配置も良く考えられていて、なんか落ち着く。

 「こんにちはー。嬬恋さんと田中さんの担任で渡辺と申しまーす」
玄関から声がする。早速三人で出迎えに。型どおりの挨拶が始まる。
「こんにちは、真耶と真奈美の保護者、嬬恋希和子でございます。二人がいつもお世話になっております」
希和子さんもいつになく神妙な感じで挨拶を返す。
「いえいえこちらこそ」
と、再び返したところで先生が、
「なーんて、堅い挨拶は今更抜きでいいんじゃない? キー子」
えっ?
「だよねー、なんかこそばゆいよねー、フミ姉」
え。ええー?

 なにこのダチ同士みたいな感じ。二階に身体が行きかけてたけど予定変更、この二人の関係が何なのか確認せねば。というか真耶は事情を知っているらしく、こんなことを言う。
「あーあ、せっかく隠してたのに自分からばらしちゃってるじゃーん、史菜さんー」
目上の人には必ず敬語を使う真耶がタメ口! しかも先生と呼ばずに「史菜さん」って。
「いやあ、黙っててもどうせすぐバレるんだしさー、この際話しちゃっていいんじゃない?」
と返事する渡辺先生にかぶせるように、希和子さんも言う。
「でもちょうど良かったよ。いや私隠し事ヘタだしさ、フミ姉のほうからバラしてくれれば気が楽だよ」
 んーと、これは。
 おそらく渡辺先生は希和子さんや真耶のことを昔から知っていた、ってそういうオチなんじゃないかと思うんだけど、とか予測しているところで再び玄関のドアが開いた。
「いったんただいまー。おサイフ忘れてたー。フミ姉ちゃん乗せてくれてありがとー」
外から飛び込んできた花耶ちゃんの頭にはバイクのヘルメット。どうやら財布を家に取りに帰ろうとしたか帰る途中で先生と会って、ついでにバイクの後ろに乗せてきてもらった、ということらしい。てことは、花耶ちゃんと先生も知り合い、ってことか。これは、何が何でも。
「すみません、どういうことか、説明してください…」

 「そそ。田中、いや真奈美でいいか。キミの予想通り私たち昔からの知り合いなわけ。つーかキー子とはきょうだいみたいなもんだね。真耶もこれくらいの頃から知ってるし」
右手を腰辺りのところに示しながら渡辺先生が答える。真耶のことも学校では「嬬恋」と呼んでいるのだが、昔からの呼び方に戻したのだろう。すでに花耶ちゃんは財布を持って友達のところに戻っていった。
「でもこれからは先生と生徒の関係で行こう、って史菜さんが言い出したんだよー? 公私混同はよくない、ってさ?」
という真耶の疑問をさらりとかわし、
「つったって、私と真耶の関係知ってる子も結構多いし? どうせすぐ全員知ることになるよ。いいんだよ、学校でだけキッチリしてれば。それでも文句ある奴いたらとっくに何か言って来てると思うよ?」
と開き直る先生。あーそうだねー、と納得する真耶。まあお互いと周りが良ければいいんだけど。
 「というか、先生と真耶たちってどういう関係なんですか? 親戚とか?」
あたしは聞いてみた。先生が答えた。
「親戚でも、ご近所さんでも無いんだな、これが。まぁそれを話しだすと、ちょっと長くなるかな」
と言うそばから、渡辺先生の思い出話が始まったのだった。

 その年の夏、渡辺史菜は追い詰められていた。
 大学には卒業論文というものがある。その取り扱いは大学や学部学科によってまちまちだが、私の通う史学科の場合それを完成させることが卒業の条件であった。
 しかし四年間遊び呆けた私にとってそれは無理難題も同然だった。史料の読み方も分からなければ論文なるものを読んだことも無いし、そもそも何をテーマにするのかすら決められない。だって授業を受ける気が無いのだから、その内容になど興味が湧くはずもなかった。にもかかわらず、いやだからこそ、担当教授は私に厳しく当たった。余程良い論文を仕上げてこない限り卒論の単位はやらぬ、と。
 困った。別に卒業してどうするという当てがあるわけではない。就職活動では無駄に高圧的だったり、時にはセクハラまがいの質問をしてくる面接官に対し啖呵を切るのはしょっちゅう。椅子を蹴り飛ばして退室したり、面接官の面にお茶を浴びせてくることすらあった。それが悪いとは思っていないし、反省すべきは向こうのほうだ。だが内定が一つも出ないどころか、私の悪評がどこからか大学の就職課に伝わり、今度同じことがあったら就職課として二度と紹介も出来なければ面倒も見られないと最後通告を受けてしまっては、どうにかしないわけにはいかない。就職課に平謝りして、就活を継続させるか? いやそれは自分の心が許さない。だって悪いのは向こうのほうだ。正義はこっちにあるのだから、それを曲げるくらいなら死んだほうがマシだ。
 かといってこのまま就職しないわけにも行かない。収入なしでどうやって食っていくというのだ。いっそ中退してバイトで生きていこうかとも思ったがそれこそ危険な考えだ。相変わらずの大不況。無事卒業した者でも就職浪人するという状況では、バイトも低賃金でこき使われるのは目に見えている。フリーターなんて持ち上げるような言葉はバブル時代に馬鹿が寝言で口走っただけ。そんなのに踊らされる方も余程頭がお目出度い。
 それにまた面接に行ったところで再び喧嘩して帰ってくるのは目に見えているというか、そもそもバイトをクビになったばかりだ。ここの店長がひどい奴で、いつも部下に当たり散らしておきながら上にはゴマすり、挙げ句イジメに耐えかねたバイトが辞職を決意、退職届を本部に提出する決まりだったのでそれを利用して直訴しようとしたら察知、自己退職を懲戒免職に切り替えて追い出した。真面目でいい奴、客の評判も良かったのに、ウマが合わないというだけでそこまでやるか普通。アホか。
 私の怒りは頂点に達し、店長に一本背負いをお見舞いした上、脱がしたズボンを路上に投げ捨てて、奴をロープで縛り、事務所の道路に面した壁に逆さ吊りにして帰ってきたのだ。
 ひとまず実家に戻ろうか。でもうちは兄や姉がたくさんいる大家族。一応もとは地主の農家で長男一人の手に余る財産や事業を抱えていたが、兄や姉がひととおりそれらを継いでしまっていて、末っ子である私の分など残ってはいない。ましてやそんな保守的な土地柄の保守的な一家だ。こんなごくつぶしがやってきたところで、家の中でも厄介者扱いされるのは目に見えているし、どうせ村の中でも後ろ指を指される。そんな田舎の人間関係がウザくて東京の大学に進学したのに、今さら戻るなんて真っ平御免だ。
 進退極まる。これからどうしようかと机に向かっていくら考えても答えは出ない。私はとりあえずの結論を出した。
 現実から逃げよう。バイクで旅に出た。

 特に趣味も無い私だったが、バイクは大好きでしばしばツーリングに出かけていた。誰かとつるんで走るのは嫌いだから、旅に出るときは一人気ままに、目的地も決めずに走り出すのが常。日の出と共に走り出し、日が暮れると適当にテントを張って寝泊まり。
 有名な観光地なんてほとんど行ってないと思う。自分の目で見て美しいところ、それとめぐり合っては目に焼き付ける。だから地図もガイドブックも持たない。ただひとつ、夏で暑いから山のほう、それだけ決めていた。
 それなりに楽しかった。スピードを出して走る爽快感はたまらないし、青空と深い緑ばかりの風景も美しく感じられた。でも、自分はこれからどうするのか、答えは出なかった。

 東京を脱出して、どれくらい経っただろうか。
 山を目指したのは少しでも早く涼しくなるためだったが、結果的に海を避けたのは正解だった。水着でいちゃつくカップルやら、サークルでワイワイやってる男女やら、そこにほとばしる青春を目の当たりにされたら平常心ではいられなかっただろう。喧騒から遠く、人工的なものからも離れた美しい風景の連続は、私の心を癒やしてくれるには充分だった。雄大な自然に抱かれて、昼はバイクを走らせ、夜になると適当にテントを張って寝る、そんな日々が続いた。日に日に心が安らかになっていくのが分かった。自らの行く末への不安も、次第にどうでも良くなってきた。
 できれば永遠にこうして暮らしたい、そんなことも思っていたが無理な相談だった。路銀が尽きたのだ。どうせ野宿だから宿代は要らないが、空腹と喉の渇きだけは如何ともし難い。旅にでる前から大して貯金も無いし、窮するのは時間の問題だったが、ついにそこから目を背けてもいられない時が来てしまった。
 札入れはとっくに空っぽ。小銭も尽きかけ、自販機すら単なる鉄の塊としての意味しか持たない。バイクの燃料計はガス欠寸前であることを知らせていたが、私にはなす術も無かった。
 もっとも、これに近いピンチは幾らか覚えがあるし、対処も心得ている。食料と燃料はひとまずおいて、命を保つためにまず確保すべきは、水。そしてそれを確実にタダで得られる場所にも、心当たりがある。
 集落のはずれ、小山のふもとから続く石段の上に鳥居がある。このようすだとこの神社が村の守り神だ。そしてある程度格のある神社には大体水場がある。別に私が史学科の学生だから知っているわけではない。あちこちをギリギリの財政状態で綱渡りしてきた経験から得たサバイバル戦術だ。
 石段を登りきる。結構な長さだったが無駄足ではなかった。鳥居の先には小さいけど手入れが行き届いてそうな神殿。その脇に手水場があって、澄んだ水がこんこんと流れ出ている。きょうび飲用に適した水が供されているとは限らないが、ここはまめに掃除しているようだし、こういうサバイバルは自己責任が基本と心得ている。私は早速ご相伴にあずかることにした。

 そのとき。視界の両端に見慣れないものが目に入ってきた。
 参道の両側、向かって左には狼の、右には兎の石像が鎮座している。本来は狛犬がいるべき場所であることくらいは私だって知っている。ただこれもあちこち走り回って知ったことだが、犬の代わりに狼を置いている神社を秩父あたりで見た覚えがある。だが片方が兎というのも初めてだし、両側の動物が異なっているのも初めてだった。
 よほど不思議なものを見るような目でいたからだろうか、それとも気づかぬうちに随分長い間それを眺めて立ち尽くしていたからだろうか、突然声をかけられた。
「この神社の眷属なんです。狼と兎は共に助け合う関係で、元々ニ体の狼が神社をお守りしていたのが、一体が抜けた代わりに兎が役目を引き継いだんです」
 女性、というよりは女子といったほうがいいだろうか。私より幾つか年下と思われる彼女は神社の解説を始めた。この場所からいなくなった一体の狼がどこに行ったかといえば、神になったのだと。そして真神と名を変えたその狼が、いま現在この神社と村を守っているのだと。
 「もとは狼と言っても、気さくな神様なんですよ。だから参拝の作法もシンプルなんです」
これも知っている。通常神社のでの作法はニ礼二拍一礼。一度どこかの神社でいきなり柏手を打ったら見知らぬ爺さんに説教された。だが境内をゆっくり歩きながら解説していた彼女は、神殿の前に立つと鈴を鳴らし、いきなりパンパンと手を打った。ここではこれでいいのだと彼女は言う。柏手がその音で神に自分の存在を知らせるものだとすれば、手順に無駄の無いこの神社のやりかたは好ましく感じられた。
 かくして私も同じやりかたで、と思ったのだがその前にやるべきことがあったのを思い出した。ちょっと、と言ってそこを外し、神殿の脇にある手水場に向かった私に彼女は声をかける。
「そういえば忘れてましたね、ここの神様はお清めしなくてもわざとでなければ怒らないですけどね」
といっても、私の目的はそれではない。
「この水は、飲めるのかな?」
と聞く声がかすれてしまっていた。それに気づいた彼女がすまなそうに言った。
「あっ、ごめんなさい気づかなくて。ここのお水も飲めますけど、良かったら母屋のほうに寄って行ってください。麦茶がありますから」
思わぬお誘いに嬉しくも困惑する私に、彼女は告げた。
「私、この神社の娘なんです」

 希和子と名乗る彼女は大学二年生。東京の大学に通っているが、夏休みなので帰省していると語る彼女について森の中を過ぎると、西洋風の建物が現れた。ログハウス? いやそうでもないか。とにかくペンションかコテージを小さくしたみたいな感じだ。このあたりが別荘地であることはバイクの上からの景色で分かっていたが、それらと同じつくりの建物が神社の母屋というのは少し意外だった。郵便ポストには「TSUMAGOI」というネームプレートが掛けてあり、その横には手書きで家族の名前が書いてある。希和子という彼女の名もそこにあったが、一番最後に、

まがみ
おおかみ
うさぎ

と、いかにも幼児といった筆跡で書かれているのはちょっと微笑ましかった。
 リビングに通されると、そこにはすでに老夫婦が座ってお茶をしていた。麦茶に焼きとうもろこし。そういえば三時のおやつの時間だ。私に気がつくと二人は丁重な挨拶で迎えてくれた。私も恐縮しながら、たどたどしい言葉で礼を言う。こういうのは慣れていない。
 彼らと一緒に麦茶とおやつをいただくことになった。色々話を振ってはくれたが、実は人見知りな私は気の利いた受け答えが出来なかったと思う。どこを旅してきたのか、どこが面白かったか、何が美しかったか。不思議なことに私の年齢や職業は聞かれなかった。
 長居をしてしまった。太陽がだいぶ傾いている。そろそろおいとましようと席を立つ。それを見計らったように老爺が声をかける。
「まあ遠慮せず、泊まって行きなさい。うちならタダでいいですよ」

 気がつけば、ゆうに一週間は過ぎていた。
 毎日新鮮な食材がテーブルに並んだ。野菜は庭の菜園でここの家族がその日食べる分を収穫し、牛乳は近所の牧場から一升瓶で買っていた。買い出しは私の担当で、その代わりに燃料代を出してもらった。家事は苦手だが、単車を転がすことならちょっとは出来る。そんな私の長所と短所に見合った役割分担だ。朝食はパンとご飯が半々で、牧場の帰りに集落にあるパン屋で焼きたてを買ってくることもあった。
 ときには隣町の銀座通りまで買い出しに行った。そんなときにはこの神社に二人いる子どもの年上の方をバイクの後ろに乗せて出かけるのが常だった。私に与えられたもう一つの仕事。それがこの子達の遊び相手だったからだ。下の子はまだ二歳だが、上の子は来年小学校に進学する。そろそろ二人乗りの後ろを経験させてもいいだろうと思っていたし、本人も興味を示していた。
 行き先は日本どころか世界にも名の知られた避暑地の、一番賑わうストリート。しばしば芸能人も訪れるということだったが、そういうのに疎い私にとってはどうでもよかった。
 むしろ私たちの楽しみは銀座通りにある、一軒のケーキ屋。甘いものの嫌いな私でもなぜか気に入る味で、毎回どれかひとつ選んでは、ふたりで半分ずつ食べるのがお決まりだった。
 もっとも真っすぐ行って真っすぐ帰ることなど無く、寄り道はいつものこと。近くにそびえる大火山を見渡す展望台、かつての溶岩流が地面を埋めた荒野、その火山から染み出した水がすだれのようにとうとうと流れ落ちる滝。
 子供のヘルメットは村の中央にあるバイクと軽トラと農機具を一緒に売っている店で買った。これはすっかり彼女のお気に入りになり、神社の境内で遊ぶときでもかぶりっぱなしだった。夕立に降られることもしばしばで、はじめは構わずびしょぬれになって走っていたが、さすがに風邪をひかせてはますいので、レインウェアも買ってあげた。どうせならと言って希和子は家人に交渉し、町のバイクショップまで出向いて子ども用のライダースーツとブーツ、プロテクターにバイク用のチャイルドシートまで買うよう私にことづけて大金を渡した。突然やってきた居候に万札を預けることにも恐れいったが、子供のためにそんなお金をぽんと出すことも驚きだった。しかしそれこそがこの家に代々伝わる教えであるという。形から入ることも大事。自分の格好や装備をしっかりするためには金と手間を惜しんではいけない、と。それにこれはこの子の安全のための投資だし、おねだりをしたこともない子がバイクに乗りがっているのだから一度くらい贅沢させても良いと。事実この子がおねだりをしたことを、その後見たことがない。
 そのかわり、そのために用意された物は大事に使えというのもこの家の教えだった。もちろん彼女はそれを守るどころか、すっかりそれらの装備がお気に入りとなり、朝起きた直後から完全武装で後部座席への搭乗機会を待つ日もよくあった。
 私が金欠であることを見抜き、ここにいるよう薦めてくれたのはこの神社の宮司で希和子の祖父にして子どもたちの曽祖父。皆は「ひいじいちゃん」と呼んでいたので私もそれに倣った。偉ぶったところのない穏やかな人で、その配偶者であるところの「ひいばあちゃん」もまた、優しさがにじみ出ているような人だったし、どこの馬の骨ともわからない私を受け入れてくれたのだから、それらの見立ては間違っていなかったと思う。
 希和子のことは最初こそさん付けだったが、すぐに呼び捨てとなり、やがて「キー子」というあだ名へと変化した。私は彼女と気があっていると思っていたし、彼女もそうだったと思う。いつの間にか私にも「フミ姉」「フミちゃん」というような呼び名が定着していたが、私に一番なついていたはずの上の子はなぜか私を「史菜さん」と呼んでいた。キッチリした性格だったんだと思う。
 上の子は名前を真耶という。金髪碧眼。なぜなら母親がフランス人の血を引いているからで、その母親も私がこの神社にやってきた数日後、父親と共に現れた。東京に住んでいてそっちで会社をやっているのでこの神社と自宅を往復しているのだという。なぜ子供たちをこんな山里の神社に預けているのか聞いていいものかどうか迷っていたら、向こうから説明してくれた。この子は神の使い=神使という運命を背負って産まれてきたので、親元を離れて神社で育てられなければならない。両親は最初こそ神社に住まって子供を育てるが、乳離れの頃から徐々に両親不在の時間を増やし、慣らしていく。ちょうど下の子である花耶がその途中で、二人共親離れを済ませたら二人の叔母に当たる希和子と曽祖父母たちが主に育てるのだという。そのときは、へえ奇妙な風習もあるもんだ、という程度にしか思わなかった。
 毎日が平和に過ぎていった。私は学生証を希和子に預けていた。他人の身元を知りたがる家族でもなさそうだったが、だからこそ自分から進んで身の潔白を証明すべきだと思ったのだ。でも今となっては返して貰う必要もないように感じられた。大学なんてどうでもいい、このままずっとここにいてもいい、そう思うようになっていた。できれば下の子である花耶がバイクの後ろに乗れるようになるまで、ここにいたかった。

 次第に周囲が物々しくなってきた。祭りが近いのだという。
 そういえばこの神社、いや、この村は珍しいものばかりだった。もとは外国人の別荘地として開けたこの村。近隣の町村よりも山奥であるためにそのスタートは遅く、戦後のリゾート開発からも取り残されたが、そのぶん古き日の風情が残る。それは景色ばかりではなく、ここに住まう人々の気風にも影響を残す。誰もがざっくばらんで細かいことにこだわらない。農村をツーリングしていて時々思う、いや私が生まれ育った故郷でもいつも感じていた、あのベタベタでジメジメした、それでいて互いを見張りあうような嫌な雰囲気は皆無で、まるでカラッとしたこの村の夏そっくりだった。
 そんな村のありかたに、この神社はマッチしているように思われた。私も時々は朝のお勤めを手伝ったが、要は綺麗になればいいとばかりに、モップや掃除機を多用して、毎日掃除する場所も限られていた。特別にお祈りをすることもないし、朝柏手を打ち、神殿に向かって挨拶をするのみ。そんなおおらかな雰囲気の神社における祭りとはどんなものなのか、興味があった。
 私も祭りの準備に奔走した。例によってバイクを走らせては買い出しに行き、飾りや食料、資材を買い込んだ。もちろん後ろの座席にはいつも真耶がいた。そして彼女こそが、この祭りの主役だとはあとで知った。

 祭り当日。前日までに準備は整った。祭りといっても神輿や山車が出るわけでもなければ、笛や太鼓を演奏するわけでもない。日の出と共に嬬恋家の家族と主要な氏子、そして祭りを手伝ってくれる人々が勢揃いし、儀式が始まる。いつもはひいおじいちゃんと呼ばれていても、今日は宮司だ。背筋をピンと伸ばすと神殿の前に立ち、朗々と祝詞を詠みはじめる。
 もっともそこはこの村のこと、人々はじゃまにならない程度に宮司の視界の外で移動したり、缶コーヒーを飲んだり、携帯で連絡を取ったり。ところが儀式が進んでいくうち、人々の視線が急に神殿の前へと集まった。
 狼が現れた。
 いや、狼に扮した子どもが、神殿の中から降りてきたのだ。昨日まで私の後ろでバイクにまたがり、顔に当たる風と流れてゆく景色に無邪気な歓声をあげていた真耶が、今日は神妙な面持ちで立ち止まると、舞を踊り始めた。
 美しかった。それが小学生ですらない幼児によるものだとはにわかに信じられないほど見事だった。緩んでいた場の雰囲気は一気に引き締まる。儀式はほどなく一区切りつくが、緊張感がずっとあとを引いていた。
 そのあとの午前中、私はしばらく休憩。午後になると再び神社は賑わいを見せる。
「いよいよ神使様のお出ましだ」
人々がそう言いながら集まってくる。神使様、人によっては神の子様と呼ぶその人こそ、狼に姿を変えた真耶だった。彼女に御札を預けると、その人にまつわる不幸や災いが福へと転化し、戻ってくるのだという。
 高原とはいえ、昼の日差しはなかなかに強烈で、着ぐるみと言っていい狼の衣裳を着込んだうえに、襦袢からはじまる和装をしている真耶は相当暑かろうと思う。しかも神の子への謁見を待つ人はテントの中で日差しをよけられるのに、神の子は炎天下で彼らを迎えるのだ。前者は参拝者への慈愛を示し、後者は天にいる神が自らの神使の姿を確認できるように遮るものを作らないためというのだが、それにしても子供には、いや大人にすらあまりに過酷な行事であるように思えた。
 しかも一人あたりの時間が結構長い。握手やハグは当たり前。キャッキャと歓声を上げながら真耶を抱き上げたり、写真を撮ったりするのは主に若い女子で、地元の中高生か、観光で来たグループだろうか。無論真耶と同年代とか少し年上の小学生とかもテンションが上がっている。時間はどんどんふくれあがる。
 途中小休止を挟んで夕方に第二ラウンド。ようやく落ち着くことができた「神の子」真耶。顔が火照って湯気が出ているが、すべての儀式が終わるまで装束を解くことは禁じられている。さぞ憔悴しきっているかと思いきや、にこやかに笑っている。辛くはないのかと聞いてみれば、
「楽しかった」
と。にわかには信じられなかったが、妹を相手にはしゃぐ姿すら見せられると信じざるを得ない。暑いだけでなく重いし動きにくいだろうに。今思えばよくこれで舞が踊れたものだ。
 「神様の代わりを務めるのが嬉しいのよ。それをするために生まれてきたって教えられてきたし、それを実現するのがこの夏の祭礼だから」
この神社には四季ごとに祭礼があり、なかでもこの夏の祭礼は盛大なものである。そしてクライマックスはこのあと、「神宿し」であるという。
 神使が何をもって神使たらしめられているか。それは神が地上に降りてくる際の「依代」だからである。これから夜を徹しての儀式の間、神が神使の身体に宿り、集められたこの世の不幸や災いを幸福に変えて返す。全体の名称を神迎えと称する一連の儀式の中でも一番山場で、その間神使である真耶は、燃えさかる炎の傍らに身体を横たえ、夜を明かすのだという。
 儀式は21時頃から始まった。外に参拝する客からは炎の向こう側で窺い知ることはできないが、神殿の中の板の間に狼の装束に身を包んだ真耶が横たわっている。私も巫女装束を着せられていたが、希和子たちのような神使の傍で世話をする要員は特別な巫女服を着ている。なんでも消防服と同じ素材で、火の粉が飛んだ時のためだそうだ。それほど火に近い場所で儀式は行われる。真耶の暑さはいかばかりかと思うが、汗だくになりながらそれでもなお微笑みを絶やさない彼女を見ていると、こっちが辛くなってくる。
 やがてその汗だくの顔に仮面が被せられる。いや仮面と言うよりも、着ぐるみは狼の口から中の人間の顔が見えている構造になっているので、ヘルメットの風防よろしく口を閉じることで真耶の顔はすっかり見えなくなる。それが見ている方にはなおさらつらい。だって顔が見えないのでは中でどんな苦悶の表情をしているかと想像してしまうじゃないか。
いよいよ私は見ていられなくなった。ただ座っていればいいと言われていた私が抜けても問題ないだろう。こっそり外に出た。

 いつの間にか眠っていたらしい。酒を頂戴していたせいもある。夕食の時に随分薦められてしまったのだ。前線部隊は飲めないから代わりに飲んで、お清めだと思って、とばかりにどんどん注がれては仕方ない。まぁこっそり外に出たあとも少々、いや結構頂いたのだが。目の前で甕に冷やしてあっては貰わざるを得ないのが人情だ。勿論それなりにイケる口であることは否定しない。
 中ではまだ儀式が続いているのだろう。なんとなく手持ち無沙汰になって、一服つけた。そういえば久しく煙草を吸っていなかった。金も無かったし、残り数本を吸い切るのを警戒していたのもあるがそれ以上に、子供を間近にしているところでヤニの匂いをプンプンさせるのには気が引けたのもある。私は両切りの一番安いやつを根元まで吸う。子どもに触れる機会も多いのに手が思い切りタバコ臭くなるのもどうかと思う。
 「あれ? 吸うんですか? しかもそんな強いやつ、身体に悪いですよ?」
いつの間にか横に希和子がいた。残り少ないからセーブしてただけだよ、と正直な感想を言う。今日に限って吸いたくなったのは、あんな過酷な儀式を目の当たりにしたからだとも。
「なんか見てられないしな。心を落ち着かせたいんだよ」
「…まぁ、ずっと見てないほうがいいかもですね。体力的に辛いですし。だいいち暑いもん」
敬語とタメ口の混じった口調で希和子が答えた。
「真耶ちゃん本人はああいうものだって思ってるからいいけど、私たち大人は楽することを知っちゃってますからね。だいたい、神様が下りてきて人の身体に入り込むとか、ありえないとか思っちゃうでしょ」
神社の娘がよくまぁぶっちゃけたこと言うなあ、とは思ったが突っ込みはしなかった。非科学的なのは確かだが、それでも続いてるのにはそれなりの意味もあるのだろう。
「それでも、ね。私たちが信じなきゃ誰が信じるんだ、って話だしね。それに地域がこの祭りを頼りにひとつになるのは、決して悪いことじゃないし」
彼女は私の抱いていた疑問に答えてくれた。察しのいい子だ。

 「でも、あんな小さな子供にこの儀式は、ちょっとつらすぎると思う」
話を戻しつつ、核心を突いてみた。
「意外と子供って、順応力あるものですよ。水分の補給はしっかりやってるし、お医者さんにも控えてもらってるし。というか、言いたいのはそういうことじゃないでしょ?」
また見ぬかれてる。だって私も同じ事思ってたから、と彼女は言って続ける。
「年端も行かない子供に、判断力もつかないうちにこんな大変なことをさせるなんて、って誰でも思うでしょうね。でも本質はそこじゃない。要は…」
希和子が言葉を選んでいる。うまく言い表す表現がないのだろう。私もそうだったからよく分かる。だが希和子が話を挟んでくれたのが刺激になったらしい。
「大人の敷いたレールに、子供を無理やり乗せちゃってる」
私の指摘に、希和子が頷いた。頷きはしたが、すぐさま問いを返してきた。
「そういう疑問を私も昔は持っていた。だけど、子供を育てるってそういうことじゃないですか? 野球選手にしたいとか、芸能人にしたいとか、大人の思惑を背負わされた子供なんていくらでもいるし。だいいち、義務教育だって大人の敷いたレールでしょ? まっさらな荒野を子供の思うままに歩かせようとしたら、むしろそれこそ危険ですよ」
「いやそれは話に飛躍ありすぎじゃないの? まあでも、分かるところはある。むしろ分かんないのはさ、ここってわりと自由だろ? なのにどうして儀式だけあんなにキッチリしてるのかって」
希和子は少し考えこんで、ゆっくり答えた。
「過程よりも、結果が大事、ってことじゃないのかな。形式よりも実を取る、ってことかも。神様が天から降りてくるための時と、場所と、器。それさえ準備すればオッケー、みたいな。そこは仕来り通りキッチリやらないと、ね」
うーん、分かったような分からないような…。
「まあ、締めるところだけ締める、ってことかな? ちょっと違うか。いずれにしろ…」
希和子は、私の方に向き直って言った。
「知ることは止められないし、止めてはいけないと思うんです。いつかあの子たちも、違う生き方があることを知ります。そのときに選べばいいと思うんです」
だって、と希和子は続ける。
「私だっていろんな選択肢の中から、自ら神職を選んだんですから」

 「と、いうわけでだ、アタシャ結局その夏ずっとここに入り浸ってだな、卒論のテーマもこの神社に決めたわけだ。なんたって面白いからね、ここ。おかげで自画自賛したくなるようなのが出来上がったよ」
ようやくフミ姉、もとい渡辺先生の思い出話が終わった。そうか、木で作ってアレば全部ログハウスってわけじゃじゃないんだ、とも思ったけどそれはともかく、先生にとってこの神社も真耶も昔から見知った存在だし、特別な存在だったわけね。その挙句、この村の中学校の先生になって、真耶の担任どころか部活の顧問までするようになるとはね。結局大学に戻る決意をしたどころか、教員免許を取るには受けた授業が足りなくて、そのために大学院行ったっていうんだから、相当な思い入れだよね。
「ま、他に行き場なかったからね」
と希和子さんがからかうような口調で突っ込みを入れる。そういう言い方無いじゃんよー、と口をとんがらせる先生。もっとも、先生がこれだけぶっちゃられたのも、話の途中で真耶は席を外し夕食の買い物に出かけたからだ。自分の子供の時の話が気恥ずかしいって私も分かる。
 そういえばひとつ疑問があるから、ちょうどいいタイミングなので聞いてしまおう。
「先生は、真耶が男だってことにいつ気づいたんですか?」
あちゃー、と顔を覆う先生。その話は避けてたけどやっぱ気づくよなー、と。
「その祭りは明け方まで続くんだよ。そこでようやく着ぐるみを脱がしてさ、汗だくの真耶の身体を拭くわけだけど、そのとき私も手伝ってたら、さ」
ポロッと。
「道理で一緒にお風呂に入りたがらないわけだよね。つかひいじいちゃん達がそうさせてたんだけどね、普段は。でもあのときは徹夜でみんなハイになって、無防備になってたんだね。いやーあの時は私も失神しかけたよ。だってそうとは知らずにケーキ半分ずっこしてたかんね?」
とか言いつつも、先生の顔は笑っていて、いい思い出に浸っているようでもあった。あたしが真耶の裸を見た時のショックを共有してもらえるかという期待は破れたけど、先生にとっていい思い出なら仕方ないと思った。
 結局、大した学校関連の話もなく家庭訪問は終わってしまった。要は形式的なものだからさ、と笑いながらバイクにまたがる先生。後ろにはさっきまで花耶ちゃんがかぶっていたヘルメットがくくりつけられ、ご丁寧にプロテクターもたたんで置いてあった。
「さっきみたいなことが時々あるからね。いつも載せてるんだよ」
ヘルメットを撫でながら話す先生。まだ昔の思い出を頭の中で繰り返しているようだった。

 境内に、朝の光が戻ってきていた。
 儀式は終わった。あとは燃え盛る炎が自然に消えるのを待つだけだ。私は再び神殿の裏手に回り、残り少ない煙草をくゆらせていた。
 真耶の正体はショックだった。野郎と酒を回し飲みしたこともあるし今さら恥ずかしがる程ウブでもないが、男の子と知らずに食べ物を共有してたというのはちょっと考えこんでしまう。まぁ神様と間接キスしたと思えば有難味も湧いてくるってもんだ。
 色々あったが、もう少しここにいようと思う。他に比べれば奇妙な村の、奇妙な神社。そこに住まう、奇妙な慣習に従って育つ「少女」。「彼女」を取り巻く環境はどうなっていくのか、「彼女」がこれからどう育つのか。それを見届けたい、そう思った。
 「それっ」
子供の前でプカプカするわけにはいかないし、いい機会だ。私は残った数本の煙草を箱ごと炎の中に投げ込んだ。災いの元よ、幸せになって戻って来い。今年はもう間に合わないなら、来年でも、何年あとでもいい。
 夏が終われば、私はこの村を去ると思う。でも幸せがこの神社に降りてきたとき、私は戻ってくるから。

宗教上の理由 第五話

狼を眷属として祀るのは、秩父多摩地域の神社のなかに見られるものです。ただここに書いたような狼と兎が同時に祀られているというのは架空の設定です。
お気付きの通り、真耶は神社の教えに則ってオトコの娘やってるわけですが、じゃあオトコの娘やらなきゃいけない教えってどんなのよ?ああそれは神様が女性で地上に降りてくることがあるから依代となる神社の子供は女の子じゃないといけないんだよ、ってことなわけです。この時点でかなりぶっ飛んだ設定ではありますが、でもここまでやったらついでにってことで、神様を動物にして、依代である真耶に動物の着ぐるみを着せると可愛いだろうと思ったわけです。当初考えついたときは狼しかいなかったのですが、兎はあとから思いついたので着ぐるみを着る展開を用意できませんでした。あしからず。

宗教上の理由 第五話

あらすじ:家の都合で親戚の神社に預けられることになった田中真奈美は、神社の子である嬬恋真耶と出会う。真耶は可愛くておしとやかな、典型美少女タイプ。友達になりたいと意気込む真奈美だったが、実は真耶は「女の子」ではなかった! 真耶の妹の花耶、おばで神官の希和子、同級生の苗(ニャン子)、優香(ゆゆちゃん)、担任の渡辺、部活の先輩ミッキー、篠岡姉妹、そして真耶の憧れの人、タッくん。彼らが織り成すほんわかだけどドタバタ、そして真奈美の常識をひっくり返す数々の出来事に彩られた山村ライフ。 今回は真奈美達の担任、渡辺先生の物語。真耶達の過去にもスポットが当たります。過去の作品もよろしければどうぞ。

  • 小説
  • 短編
  • 青春
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-03-05

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4