長方形の窓 事実編

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人は目を使いすぎてます

目が疲れるだけでなく
頭もとても疲れてる

まいにちこれでもかこれでもかと
新しい映像が目から入ってきて
それを処理するのに明け暮れて
もうくたくたになっている

頭がくたくたになったらどうなるかって?

考えることをやめます
これがいろいろ社会に問題をおこしている原因かも
要するに頭が視覚情報の処理にいそがしすぎて
ちゃんとした判断とか考えることをおろそかにしている
その状態が過ぎると病気になってしまうということは
そもそも人間はそのような状況に対応できるようにつくられていない

60年くらい前だったら
目からいれる情報は
普通の人だったら家とか学校とか住んでる町の景色とか
家族や先生やそこで暮らしてる人とかの風貌
そして本や雑誌や新聞くらい
いまのような大量の「目情報」にさらされることなかった

ラジオを聞くとわかるが
音だけきいているので
頭のなかでそれに絵をつけて想像するようになる
音は映像に比べて圧倒的に情報量がすくないから
その分情報処理に余裕ができて
頭のなかで自分独自の絵を想像するようになるということ
ようするに頭に考えるようにしむけるというか
考える余裕を与えるようになる

講座番組なんかも寝る前に部屋の電気を消して目をつぶってきいていると頭にはいりやすかったりするのもそういうことなのだ

テレビを見ずにいると
とっても頭がさえてくるというか
直感力とか思考力とか
人のもってる潜在能力がひきだされやすくなって
それに磨きがかかるようになるようだ

長方形の窓 事実編

長方形の窓 事実編

先の『長方形の窓』の事実編です。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-04-07

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