MOM

長い間ずっと守ってくれた 大切に思う気持ちは知っていた
温かくてちょっと眠い天国 けど、そろそろ行かなくちゃ
呼んでいる声が聴こえる 逢いたい人がいるから

一緒に頑張ろうと痛みと闘ってくれた
明るい陽射しの下まであと少しで辿り着く

確かに愛情は感じていた 貴女と繋がったこの糸から
与えて貰ってばかりだった 今度は私が与える番だね
儚くて小さいと言われても 命懸けで逢いに行くよ

出口の見えない暗闇の中 小さな体で必死に捜し回っていた
ぬるま湯から出るのは少し早かった? でも私は待てない
壁の向こうから伝わる力 想いが一つになる瞬間

最初から不器用すぎた私は停止して闇に堕ちた
そんな時に目の前が急に明るくなって開けたんだ

救われたその時嬉しかった やっと外に出られたんだ
泣き叫んで喜ぶ程の光 夢にまで見た貴女と逢えた今日
優しい腕の中で初めて見た 柔らかで穏やかな笑顔

痛みも苦しみも悲しみも喜びも嬉しさも幸せも
糸が断ち切られても決して離れることはない
この世で生きて行くと誓った暑い夏の日
Special Thanks for…my dear MOM!

MOM

MOM

胎内記憶を元に母に捧ぐ。

  • 自由詩
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 冒険
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-04-04

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