Akanbou
若気の至りです。初投稿なので温かく見守ってください。
とある夜中の2時の「事」である。
ついでにこの日は学年末テスト前日である。
僕は普段授業を受けていないこともあり。
今夜、一夜漬けをしないとテスト返却日が地獄絵図と化すのである。
しかしまぁテストまであと数時間しかないのにも関わらず、
コンビニに夜食を買いに行ってるという僕の危機感はどうだろう。
だが誰しもテストは嫌いなわけでして。現実逃避がしたいわけでして。
色々と言い訳をして、僕は今、現在進行形で逃避をしているのである。
さてさて短いながらもプロローグを書いたところで物語を進めていくが
これから話すことは紛れもなく真実である、この事実を信じるか信じないかは貴方しだいだが・・。
序盤に書いた「事」とは僕がコンビニから帰ってくるまでに起こった事のことである。
季節の説明はしていなかったが、今は2月の中旬。
しかも今日はここ最近の中でも一番寒い。寒い。厚手のダウンを着ていても凍えるほどだ。
そんな中、暖かいコンビニの店内をでて僕は家に向かおうとするとコンビニの駐車場に赤ん坊がいた。
いや、幼児といったほうが正しいかもしれない。
3~4歳程度の子供がトテトテと深夜の2時すぎに裸足で歩き回っていたのである。
近くに親らしき影が見えないことから、さすがにおかしいと思い。
そばに駆け寄って言った。
「僕、お母さんかお父さんは?」
するとこの子供は「ねぇねぇ抱っこして」
と、両手を広げ満面の笑みで言ってきた。僕はこれを気味が悪いと思ってしまい。
すぐさまその子を置いて、帰り道に走っていった。
帰り道はあまり人通りのない住宅街を歩いていく、幽霊の目撃情報こそないが
不審者や変質者などはよく目撃されている。まったく恐ろしい時代だ。
・・・・・「ペタッペタッペタッ」・・・・・
.....僕の背後から足音が聞こえ始めたのはいつからだろうか
コンビニで夜食とともに買った漫画を読みながら歩いていると、後ろから足音がし始めたのだった。
まさか不審者?と思い、ゆっくりと後ろを振り返ってみる。
すると、たった5mほど先に小さな人影が見えた。
そしてその人影は一度その場で止まり、僕に向かって話しかけてきたのだ。
「ねぇねぇ抱っこしてよ?」
僕は鳥肌が立った、あのコンビニからここまでは20mくらいあり
少なくても最初の10mは全速力で走ったのだそれなのになぜ「オマエ」はそこに居るんだ?
ここから家までは10mほどだ、ここから暗闇でも肉眼で確認できる位置にある。
僕は怖くなって走った、全速力で走りきった。
そして、無事家の玄関の前まで来ることができた。
後ろを見た。誰も居ない。
「ほっ・・」
これほどまでに安堵したことは今までにあっただろうかとか思いつつ
玄関を開こうとすると、次の瞬間
「ぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺた!!!!!!!!!・・」
後ろから凄い音がしたと思ったら、途端に鳴り止んだのだ・・
僕はこの音を数分いや数十秒前に聞いたことがあった。
そして、僕のズボンが少し引っ張られたのだ。
僕は恐る恐る引っ張られたほうを見た。
「抱っこしろよ」
今までの幼児特有の高い声とは打って変わって
成人男性のような低い声色で下から僕を見つめながら言ってきた。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああ!!!」
僕は気が動転してしまい、叫びながら僕の右足をつかんだ【もの】を蹴っ飛ばした。
凄い勢いで吹き飛んでいき地面に頭から無残に叩きつけられていった。
僕はすぐに家の中に入り、玄関の鍵と部屋の鍵を閉めた。
「はぁはぁ・・」
少し落ち着いたところで、窓からこっそりと道路の方を見た。
!?
すると、先ほど蹴飛ばしてピクリともしなかったはずの赤ん坊がいないのである。
僕はすぐに「これは夢だったんだ」と思い、なんだか可笑しくなって笑ってしまった。
夢だった・・そう自分に言い聞かせ僕はベットに入った。
そして布団を掛けようと思ったその時、妙な違和感を感じた。
布団の中に、なにかあるのだ。
僕は目を凝らしてよーく見た。
ウグッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
「抱っこ」
先ほど蹴飛ばしたはずの赤ん坊がベットの中から凄い勢いで
ニタニタと笑いながら僕の首を絞めてきたのだ。
赤ん坊のそれとは思えない力で
さらには先ほどの影響か両腕が折れて可笑しな方向に曲がっていたのだ。
僕は必死に抵抗したが、視界はどんどんと暗闇に落ちていった。
朝、ハッと目を覚まし起きた。そこは地獄でも天国でもなく自室のベットだった。
やはり夢だったのだ、あんなこと起こるわけがなかったのだ。
そう思い安心して、リビングへ向かった。
そこにはいつもどおりの風景があった。両親と妹がご飯を食べていた。
「おはよー」
俺は大変安堵しながら、満面の笑みで言った。
その瞬間家族の顔が凍りついた。
そう僕の首からは多数の痣と大量の血が流れていた。
このあと僕は出血多量で死んだ。
Akanbou
なにぶん時間がなかったものですから、短編で尚且つ最後のほうは雑になってしまいました。
こんなものですが、読んでくださった方には感謝です。
これからもよろしくお願いします。