近未来小説「 Neo Border - The near future -」
The near future <仮想地球とラグナロク>010
ここで少し世界に目を向けてみましょう
現在、現実の各国家は獲物をさだめた狼のごとくアグレッシブとなっています。
"仮想地球(Globe of Virtual Reality)" の閉鎖を要求すると同時に、 これらSNSの主要各国の高レベル情報アクセス権剥奪を国際連合に発議。
また今回のようなネットシステムのダウンを二度と起こさないシステムの構築の必要性を全世界に説き、 "仮想地球(Globe of Virtual Reality)"のような無秩序なネットエリアなどの乱立によって、 人民と各国家の安全が著しく脅かされることが無いように、ネットセキュリティの世界レベルの構築をさけびました。
同時にインターネットなどへの規制を行う世界機関として "国際ネットワーク条約会議"が組織されることになり、 もちろん早い段階での参加が有利となるため主要国が次々と参加しすぐに一大有力会議となりました。
これは最終的には批准国間でのネットワークの自由は約束され、 非批准国はセキュリティの壁に阻まれたネットワーク構成となると推測されたので、各国家は入らざる負えない状況になります。
さらに世論の追い風にのって "Neo Border Company" は具体的なグローバルセキュリティの規格をたたき台として公開しました。
PCはもとより、携帯、電話などすべての通信アイテムにヘッダにアクセス権利ナンバーや、サーバー認証ナンバーを。
フッタにアクセス機器や場所、個人のIDを、挿入しなければ、アクセスできないシステムもそのひとつ。
ただしこれがプライバシーの侵害になることが無いようにネット上のゲート (後に"国境システム「Neo Border Gateway」"とよばれる)をパスすれば 一瞬のうちに各個人情報やログは消去されるシステムであることを抱き合わせて、一部地域にて試験導入もはじめました。
最終的に世界中の主要ポイントにゲートを設け、 ネットは必ずこれらを通過しなければならないシステムとなります。(これはスタンドアローン対策です)
また、先行して無秩序な投稿型サイトなどの監視システム、 ウイルス隔離逆探知機能など様々なゲート常駐セキュリティシステムを付加し構築し始めたことで、 個人の各種権利に抵触すると反発する勢力も出始めましたが、これらへの締め付けが世論を背景に徐々に行われ始めます。
それにより世界中のこのシステムに抵触する組織や団体は戦々恐々となっていくことになりますが、
世界を一瞬のうちに奈落にいざなった"Ragnarok Crisis・ラグナロククライシス(ネットパニック)"の恐怖は、
人々の心に鋭く弧を描いた爪でえぐられたごとく、今はまだ消えず、
人権やプライバシー、意見、異論はかき消されたのです。
第一章 終わり
第2章は数日後に・・・
近未来小説「 Neo Border - The near future -」