寧ろ
寧ろ、それは最期(さいしょ)の気息(こきゅう)
あなたが含んだ微小の 何も咎めることのないような
枝々で構成されている、草花の微睡が(見えないように
微笑する者よ。 ひとりの
知らないことが憂鬱で、私の内部(なか)のあなたが血液を裂いている
寧ろ、それが最初(終わり)の産声
私を含んだ大きな 万事(すべて)の循環を止めるような
四肢で構築されている、死者の雫が(熟れないように
微笑する者よ。ふたりの
割れない音が情感に、あなたの外部(そと)の私が
なんということもなく、孤影を描き
寧ろ、そこが
寧ろ