慶喜の策略
スマホゲーム「モンスターストライク」の二次創作物です。
「むふふ」
そんな事を思わず口こぼしてしまう程自信たっぷりの笑みを浮かべる徳川慶喜は、昼休みのモンスト学園の廊下を歩く。ずんずん、と表現するのが正しいその足並みは周囲の人間を二度見させ、歩くたびに纏められた美しい緑髪と、体躯に反してなかなかどうして大きい胸部を揺らしていた。
彼女がいるのは、自身の教室とは違う棟にある、一学年上の生徒たちの廊下。そんな不慣れな場所で彼女は、とある教室の前できゅ、と靴音を鳴らし止まる。
「おっじゃましまーす!」
一応ノックはした後、徳川慶喜は教室に踊り込む。きょろきょろと誰かを探すように辺りを見回し、目的の人物をどうやら見つけたようで、とたたっとその人物が座る席に近寄る。
「どうしたのよ……」
うんざりした顔を隠そうともしないその人物とは、肩より少し上までの蒼いショートヘアーを揺らして振り向く。彼女の名はオリガ、何を隠そうこのモンスト学園の生徒会長である。
「んふふーかいちょー、今日は生徒会はお休み、でしたよね?」
「どうしたのよそんなにやにやして、確かに今日は休みだけれど」
「なら」
ばん、と両手で机を叩く慶喜。
「遊びましょう!」
「は?」
「だってかいちょー、生徒会無かったらどうせ暇ですよね?」
うぐ、と苦しい声をあげるオリガ。どうやら図星だったらしい。
「実は前々から思ってたんですよー、フィリップとかいちょーと一緒にゲームだとかで青春したいなーとか」
「そ、そう…貴女がやりたいのなら、私は構わないけれど」
「っしゃ!あ、なんでもないです、これはかいちょーと共に遊べる喜びの雄叫びです」
「何よそれ…でも、いくらなんでも急じゃあ」
「学生の遊びなんてそんなもんですよ。まぁまぁともあれ、放課後に校門でよろしいでしょうか? 」
「分かったわ…あ、それと聞き忘れていたけれど、どこでするの?ゲームセンターかしら?」
「んー、フィリップの知り合いの家だそうですよ?まぁ私達が入るくらいの大きさはあるかと」
「了解、じゃあ放課後、校門でね」
「はーい分かりました!じゃ、私は授業がありますのでこれにて!どっひゅん!」
口でそう効果音を付けながら、本当にその効果音のように、脱兎のごとく教室から走り去る慶喜。
なんだか大変な事になった。過ぎ去った嵐にぽかーんとしていたオリガは、少しの間の後、いつもの冷静な表情を取り戻す。
にしても自分がゲーム好きな事が知られていたとは。言った覚えは無いが…まぁ知られたものは仕方ないだろう。別に隠しておくような事でもないし、隠しておくつもりもなかった。
………少し、楽しみになってきたりして…。
ふと、思ってしまう。不意にとはいえ、そんな事を思う自分にオリガは驚いた。
「……どうしたんだあいつ、にやにやして」
同時刻、そんな事を呟いたのは、オリガとは少し離れた場所で談笑していた黒髪の青年。訝しげな表情に素直な疑念を浮かべ、オリガを見ていた。
「そう?いつも通りの仏頂面だと思うけど」
そう答えるのは紫色のウェーブヘアを、今日は横で束ねて肩に垂らしている少女、Uボート。彼女もまた、オリガと同じクラスの女生徒である。
「そーかぁ?………うーん……」
考え込むツンツン頭の男子生徒。
そのままうんうんと唸り、少しして「まぁいいか」と開きなおり、どこかへ行ってしまう。
「…うふふ」
後には、笑みを浮かべるUボートだけが残された。
まるで、子を見守る母のような。そんな笑みの。
時は過ぎ、放課後。
オリガが校門へと行くと、そこには既に錚々たるメンバーが揃っていた。
まず生徒会の面子、徳川慶喜とフィリップ金光。そこまではいいが、なんと昔なじみのティーガー、それにあれは確か下級生の紀伊だったか。それと同級生のUボートがにこにこしながらこちらに手を振っている。
「いやぁ、多い方が楽しいかなって」
そう答えるはこの企画の立案者である徳川慶喜。確かに多い方が楽しいといえば楽しいが、ここまでの人数が収まりきる家があるというのか。学生寮住みのオリガとしてはにわかに信じがたい事だった。
いや、ある。ここにいる人数どころか、その何倍も何十倍もの人数を収容できる場所が。
一度だけ見た事があるが、まるで城といわんばかりのその場所は、何を隠そうフィリップ金光の実家である。恐らくそこに行くのだろう。
いや、でも確か彼の知り合いの家といったか。ならそれもたいそう大きな家なのだろう。
「悪いわね、金光」
フィリップ金光に向かい、オリガはねぎらいの言葉をかける。が、しかし、声をかけられた当の本人は困惑顔で、だがいつも通りの少し気取ったような口調で「何のことかい?」と返してきた。
その反応を少し疑問に思ったオリガだったが、横から「はいはいはーい!」と乱入してきた慶喜によって、その疑念は思考の奥深くへと沈んでいく。
「皆さんお揃いですね!」
頭数を確認するように辺りを見回し、慶喜はいそいそと、それこそ本当に楽しそうに校門を出た。
「なら行きましょう!この慶喜ちゃんの後ろに付いてきて参りなさい!」
ハイテンションである。
そのハイテンションにも、うざったらい顔をしたり呆れ顔をしたりとそれぞれだが、皆が皆、扱いに慣れているような顔つきだった。
へぇ…慶喜、案外顔広いのね…。
そんな事を思いながら、オリガも少し早足気味で、出発する慶喜に続いた。
「ところで紀伊ちゃんはモンストカートで何を使う派なのかな?やっぱり紀伊ちゃんらしく光属性のエアロスなのかな?でも私は断然リブヘルだけどね!」
「ライトコケンチーじゃ」
「うっ!お、乙女っ!!光属性を残しつつ性別・♀を選ぶとは、紀伊ちゃん……なかなか……」
後ろでティーガーと紀伊がなにやらほとんど一方的な会話を続けている。ちらりと振り向くと、先程までの会話を聞いていた身としては悲しくなるほど、紀伊の顔は呆れ顔だった。
それにしても、ティーガーも変わったものだ。
Uボートと談笑しつつ、傍で昔を思い浮かべる。…何年前になるだろうか、オリガが出会った頃のティーガーは、それは…
「もうすぐ到着ですよー」
これまた、慶喜によって思考が遮られる。
そういえば、慶喜に追従するだけで辺りを全く見ていなかった。今居る所は…閑静な住宅街。
ごく普通の家が並ぶ、ごく普通の住宅街。
ーーー何か違和感を感じる。
違和感というか、それとは何か別の…予感、とでも云えばいいのだろうか、取り敢えず、何故か心がそわそわして落ち着きがなくなるような、そんな。
と、少し歩いた後、ハッとして気づく。違う。
これは既視感だ。
昼休みの慶喜との会話がフラッシュバックされる。
まさか。
『フィリップの知り合いの家でーーー』
まさか!
『かいちょーと青春したいなーーー』
まさか!!!!!
皆に気付かれないように無音で踵を返しこの場を早急に去ろうとしたが、振り向く前に背後からガシィ!と、万力のような力で固められた。
「逃がしませんよー、かーいちょーぉ」
それはにまぁ、と笑った慶喜だった。そして、少し先にある表札に刻まれた名をオリガは視認する。
【ストライク】
波乱の休日の、幕開けだった。
ピンポーン。
インターホンを慶喜が押すと、少しして、電話越しのようにくぐもったストライクの声が機械から聞こえる。
『はいはい、少し待ってくれ』
どうやらこちらの映像が向こうに送られるタイプのものらしく、訪問者が誰かも訊かずにストライクは鍵を開けに玄関まで来るようだ。奥からどたどた、と少し急ぐような音が聞こえ、ドアが開けられる。
「こりゃまた大勢だな…ってあれ、オリガもいんのか」
名前を呼ばれ、ドキッとする。
いやいやなんでドキッとするのよ私、と自制をかけながら「何よ、いけないの?」と問い返すオリガ。
「いや、別にいいが…うん、別にいいんだけどさ、とりあえず中入れよ」
何やらしどろもどろな返事をする家の主は、話を逸らすようにオリガ達を中へと促す。
特に壁に何かが貼られている訳でもないフローリングの廊下を抜けると、奥には大きめのリビングがあった。片側はキッチン、もう片側はソファーに大型テレビとまるで一世帯が住むような家である。
「はえー。ストライクさん、家広いんですね」
「広くても俺だけじゃ意味寂しいけどな」
「あらあら、じゃあうちのかいちょーなんかどうです?良い伴侶になれるかと」
何言ってんのあの隠れ巨乳後で凍らす。
怒気を孕んだ眼光を突き刺すも、当の隠れ巨乳は軽くその冷えた針のような視線をいなす。
しかし、その視線もすぐに別の目へと変わる事になる。
何故なら、ストライクがこう返したからだ。
「…そうだな、悪くない、かも…」
オリガの事を見つめながら、どこか遠い目で。
「…って、いやそのこれはなんだ、冗談というかなんだからすいませんかき氷だけは!」
「……ふん」
ぷい、とそっぽを向くオリガ。
それを機嫌を損ねてしまったのだと勘違いをするストライクはあわあわと言葉を連ねるが、当のオリガはストライクから顔を逸らしたままだ。ストライクの目線からは見えないが、ストライクは違う位置に立っている慶喜の目にはその朱に染まった顔が丸見えである。
…よしよし、一応は順調ですね。何やらストライクさんもだんだんて惹かれているようで、うふふ……
一瞬だけ、ほくそ笑む慶喜。
その悪どい表情はすぐに快活な笑みとですます口調の下に消え、今度はゲームでどんな事が出来るものかと考え込む。
…人生ゲームでしょうか。いや、情報によるとかいちょーが好きなのはテレビゲーム…であるとすればパーティ系か、はたまた欧米の文化を取り入れツイスターゲームでもしますか……
慶喜が思案を深めていると、持参してきたゲームソフトをストライクの家のハードウェアに入れながら、紀伊がその短いウェーブヘアを揺らして訊く。
「慶喜もやらぬかの?3人は少し寂しいのじゃ」
見ると、フィリップとUボートもこちらを向き、慶喜を手招きする。Uボートに至ってはその目で「オリガとストライクくんのどちらかを誘うなんて出来るわけないじゃない!」と訴えていた。
ちらり、とその2人を見やると、ラブコメよろしく2人でお茶の準備やら何やらしていた。慶喜は内心、オリガはいい奥さんになるなというセリフよろしくお願いしますよ?とストライクに呟くように思い、
「すみません、私はちょっと後で…」
実はほとんどノープランなのだ。これから先の計画を決めなくてはならない…そう思っての断りだったが、すかさずフィリップが反駁する。
「おや?慶喜は前、ボクに負けたから怖がっているのかい?『サーキットの華将軍』と言われた君も地に堕ちたものだね」
徳川慶喜という人間には、それが安い挑発だということなど一目瞭然だ。彼女は聡い人間である。
「ほう」
しかし、それと同時に徳川慶喜はそれが安い挑発だと分かっていても乗ってしまうほど、負けず嫌いな人間だった。
「その言葉は私の下剋上を受ける覚悟が出来たという事ですかね?『走行騎士』ことフィリップ金光さん?」
「戯れ言を、何もキミが勝つとは限らないさ」
「勝ってみせますよ、ええ、今回こそ」
バチバチバチィ!と、二人の間に見えない火花が散る。慶喜は勝ち気な笑みをよりいっそう引き伸ばし、金光はいつもの見透かしたような笑みはどこへやら、一変、挑戦を受け持つ王者の顔立ちになった。
のんびりと楽しむ気だった紀伊とUボートは少し引きつった笑みとなり、彼女らから距離を取った。そそくさとその場から去ろうとした2人だったが、金光の一言が2人をその場に縫い付ける。
「たまには趣向を変えよう」
「なるほど、いいでしょう。して、どのように?」
「チーム戦、なんてどうだい?」
「…?でも私達は」
「そこに2人いるじゃないか」
「あぁ、なるほど」
その会話が終わると同時にぐりん!と、2人のレーサーの首が紀伊とUボートの方に回る。思わず「ひぃっ」と声を上げるゲーム初心者2人。
「さぁ、どちらがどちらと組もうか」
「私は紀伊と組みますよ、下級生vs上級生みたいでいいじゃないですか」
「了解、なら頑張ろうね、Uボートさん」
「紀伊、負けは許されないですよ」
少女らは悟った。もうこの2人に、何を言っても無駄なのだろう、と。どう足掻いても、闘いという名のレースは避けられないのだと。
この後、レースはUボートが一定期間無敵になれるアイテムを続々と引き当てる事により金光チームの圧勝となるのだが、それはまた別の話。
わいわいと騒ぐ慶喜達を尻目に、オリガは「楽しんでるようで良かった」とばかりに、微笑ましげな目で傍観を続けていた。ストライクと共にお茶の用意を終え、ダイニングのテーブルで紅茶を飲みつつほっこりとする。
良い香りのする紅茶だ。そういえば、オルガと暮らしてたとき、こんな紅茶を飲んだっけ…。
「この茶葉、どこで買ったの?」
「ん、あぁ…そこら辺のスーパーでな…」
珍しく、ストライクが口ごもる。訝しげに思ったオリガは理由を訊こうとするが、ストライクに先手を制された。
「お前は行かなくていいのか?」
不意を突かれ、竦むオリガ。
そのせいからか、思わず本音を漏らしてしまった。
「わ、私は…ここで、あなたと喋っている方が、その……何というか」
こぼしてしまった本音の始末が付かない。しどろもどろになるオリガにストライクはため息を吐くと、
「お前も入ってこいよ、せっかく来たんだし、な」
そんなストライクの申し出を、少し考えたのちに、首を振って断る。
「あの子達もあんなに楽しそうだし、それに慶喜もフィリップもいつも生徒会で頑張ってくれてるから、こういう時くらい高校生らしくさせてあげないとね」
「…その言葉をそっくりそのまま返したいが止めとくよ…ま、俺も悪い気はしねーしな」
「……そ、そう」
少し照れくさそうに顔を背けるストライクに、何故かオリガは自らも照れてしまう。
やめて、そんな反応されたら。
淡い淡い、藁より脆い、絶対にあり得ない希望に、すがりついてしまいそうになる。
互いに顔を背けたまま気まずい沈黙が流れ、その間様々な感情がオリガの中で暴れ回る。
もし彼が私の事を好きだったら?私は、私はどうしたい?付き合う?一緒にいる?いやそんな勘違いをしても後々悲しむだけ、いやでもさっきの反応は…!
頭を抱えてそこらじゅうを転ぎ回りたくなるが、辛うじて表情のみに抑え込む。
…彼は今、どんな事を考えているのだろうか。
そう思い、ぱっと顔を上げると、それに応じて相手も顔を上げ目が合ってしまった。すると、お互いにまるで目を合わせたら何かが変わってしまうかのように、一瞬で顔を逸らしてしまう。
と、とりあえずこの状況を脱さなきゃ…!
打開策にもがくオリガの網膜に、いつの間にか空になっていた自分とストライクのコップが飛びこむ。
「お、お茶、淹れてくるわね!」
「お、おう、頼む…」
いつに無く声を張り上げるオリガと、いつに無く覇気が無い返事をするストライク。それは何も知らない者から見れば、付き合いたてのうら若きカップルに見えたかもしれない。
落ち着け私、落ち着け私……。
心の中でいくら言葉を連ねても焼き石に水。
逆に落ち着こうと思えば思うほど、頭の中が目の前の人物の事でいっばいになる。はしゃぐ慶喜たちで少しばかりうやむやになっていた状況の事実が、オリガを更なる渦へと巻き込んでいく。
だが、たった一枚の紙により、それは空白となった。
その紙とは、紅茶を淹れるポットの近くに貼り付けてあった、一枚の四角い付箋。最初に淹れた時は、気にも留めなかった程度のものだ。
だが、今のオリガは悲しきかな、そんな一枚の紙切れにもストライクの幻影を見てしまう。
ぺりって剥がし手に取り、その文面を読むと同時にオリガは凍りついた。
今の今までの気分がまるで焼け石を氷海に放り込んだかのように急激に冷め、視線の逃げ場を探していた双眸は落ち着きを取り戻し、自虐的な羞恥心がオリガの中を吹き荒れる。
「……ごめんなさい」
声の震えを無理やり押さえつけ、か細い、しかしはっきりと聞こえるような声でオリガは言った。
「私、用事ができたから…帰るわね」
そのままストライクの返答も、視界の端でハッとなってこちらに駆け寄ってこようとしていた慶喜も待たずにオリガは踵を返し、ストライク宅を出た。
数歩歩いて、何かとてつもない衝動に押し負け、オリガは駆け出す。何故かは自分でも分からないが、とにかくこの場所を少しでも早く離れたかった。
逃げ出したかった。
小刻みにアスファルトを蹴りながら、オリガは先ほどの付箋に書かれていた内容を反芻する。
それは当人たちにとっては他愛もない事なのだろう。
【ストライクさんへ】
簡潔な切り出しから始まる。
【いくら声を掛けても起きなかったので、先に朝ご飯作っておきました。昼前には戻ります。】
そして文末には、オリガの見知った人物の名前が綴られていた。
【オルガより】と。
そして最後の最後に、追い打ちをかけるように、
【P. S. 寝相悪すぎです。寒かったです。】
この文章から読み取れるに、彼らは一緒に寝ていたのであろうと考えられるが…普段なら冷たく燃え上がるはずのその嫉妬も、今回は鳴りをひそめた。
それより大きな感情が、オリガの中で渦巻く。
そうだ、彼は言っていたじゃないか。
私が妻だったのならばどうと、慶喜が訊いた時。
『ーーーそうだな、悪くないかもーー』
何だってことはなかった。
彼は、私を見て言った訳ではない。私の容姿に写し出されるオルガの姿を見ていたのだ。
だから、この言葉も、あの言葉も、その言葉も。
全て、オルガに向けて言っていたものなんだ。私に向けられたわけじゃなかった。
それを、私は、一人で勝手に勘違いして、勝手に浮かれて、勝手に変な期待をして、勝手に、勝手に、勝手に………。
数秒前までの自分を思い切り罵ってやりたい。
馬鹿、阿保、間抜け、言葉はいくらでもある。
そう、全部、私がから回っただけ。
今回の話は、それで終わりなのだ。
ふと、オリガの頬に雫が流れる。
それと同時に、ぱら、ぱらと雨が降ってきた。
まるでオリガの心境をあらわすかのごとく、晴れ渡る晴天に突如現れた小ぶりな雨は、だんだんと勢いを増し、ついにはザアザアとした大雨になる。
オリガの頬に流れたものが空から降ってきた雨か、はたまた彼女の心の雨だったのかは、オリガしか知り得ない事だった。
〜To be Continued...〜
慶喜の策略
「慶喜の作成」どうでしたか?今回はオリガとストライクという2人にあたって重要なきょくめんとなります。あまりあとがきで言うことはありませんね。行間を添えて後編を出していくので、今後共々よろしくお願いいたします。
さて、ティーガーは何処へ?