天使3人、堕天使4人 第4章
※この小説には以下の物が含まれています。
①独自設定あり
②天使ちゃんボコボコ
③ハッピーエンド?そんなものはない。
それでも良いなら、お楽しみください。
─北─
北ではシュレッダーがキューピット達を圧倒し、天使を捕獲に行った者達を待つだけであった。するとマミーやジークフリート、スルトやシリウス、そしてルシファーが集まってきた。それぞれの手にはウリエル、ミカエル、そしてラファエルの姿があった。
シュレッダー「ようやく終わったようだな。 こちらはとっくに片付けてしまったぞ。」
スルト「貴様の相手をしていた連中とこちらの相手をしていた連中とでは格が違う。 そちらの方が早く終わるに決まっている。」
マミー「まさかだけど、早く倒したからって自分の方が上だなんて思ってないでしょうね?」
ルシファー「ちょっと、言い争いなんてしている場合じゃないでしょう? 早く運んで〔あの人〕へ差し出すのよ。」
ルシファーを先頭に、天界を襲撃した者達は天界を後にした。
場所が変わって、ラファエルは目を覚ました。辺りは暗く、狭い部屋に閉じこめられている事が分かった。自分は鎖で繋がれているらしい。よく目を凝らすとすぐそばにミカエルとウリエルも確認できた。しかしまだ目が覚めていないらしい。
ラファエル「ウリエル!ミカエル! しっかりして!」
すると扉が開いて、そこからルシファーが入ってきた。
ルシファー「あら、ラファエル。 目覚めたようね。」
ラファエル「私達を………どうするつもりですか?」
ルシファー「大丈夫。少し苦しいけど終われば楽になるわ。 さて、最初に起きた事だし、ラファエルからにしましょうか。」
ルシファーはラファエルの鎖を外し、どこかの部屋へ連れ込んだ。そこには巨大なバジリスクがいた。ルシファーは再びラファエルを鎖で繋いだ。
ルシファー「怖がらなくていいのよ。 彼が楽にさせてくれるもの。」
ラファエル「……………こんな事して、後で後悔しますよ。」
ルシファー「ラファエル、昔から変わらないわね。 そうやって純粋に何か希望のあるものを信じて疑わない。 そんなところを見てると私………」
するとルシファーはいきなりラファエルの片翼を思い切り踏みつけ、何度も踏みにじった。
ラファエル「あっ………かっ………」
ルシファー「昔の自分を思い出してヘドが出るわ。」
バジリスク『茶番はまだ続くのか? 3人もいるのだから早くしろ。』
ルシファー「…………そうね。 始めましょうか。」
するとルシファーは自身の翼の羽を一本抜き取ると、ラファエルの頭の上に置いた。
するとその瞬間、ラファエルの脳内にある映像が飛び込んできた。機械昆虫軍によって破壊された街の人々、悪の軍団によって占拠された村人達、暴君や独裁者の支配下で怯える国民─────
ラファエルの脳内に直接彼らの痛みや悲しみ、怒り、憎しみ、苦しみが大量に同時に飛び込んできた。それらに耐えきれなくなったラファエルは大量の涙を流し、鎖を必死に解こうとした。しかしそれでもラファエルの脳内は治らなかった。
ラファエル「はぁっ……はぁっ…… やめて……もうイヤ………」
ルシファー「今見えているのは全部〔私が見てきてあなた達に見せてこられなかったもの〕。天使なんて、無力なだけ。だから私は堕天使になった。 楽になりたい?」
ラファエル「たす……けて……」
ルシファー「簡単な事よ。 私の質問に対してイエスと答えるだけ。」
─ねぇ、寝返っちゃおうか?─
そしてラファエルの目の前にバジリスクが大きな口を開けて迫ってきていた。
その日、バジリスクは3つの金の卵を産んだ。
─それから数日後─
???「それで? うまくいったんだね?」
ルシファー「はい、大成功ですね。」
???「それは良かった。 ところで、スルトやマミーはどうだった?」
ルシファー「とても貢献してくれました。」
???「なるほど、アイツら、まだまだ現役か。」
ルシファーはこのBOXの主と話していた。
ルシファー「しかし、なぜこのような計画を?」
???「僕は初めてルシファーを手に入れた時、嬉しかったんだ。 周りの友達は羨ましがったし、何よりクエストが簡単に進んでしまった。 そしてしばらくして僕は、他の天使も欲しくなった。けど、僕が使うには彼女たちは純粋過ぎる。 だから今回の作戦を実行したんだ。」
するとBOX内に放送が鳴り響いた。
アナウンス『ただいまより、「国家を操る信仰の光」が開催されました。』
???「おっと、そういえば今日はリシュリューだったね。」
ルシファー「すぐ準備致しましょうか?」
???「いや、君はいいよ。休んでて。 今日は〔彼女たち〕で行くよ。」
ルシファー「もしかしてマスター、単に私に飽きたのではないですか?」
???「妬いてるのかい?そんな事はないよ。 さて、行こうか。」
そこにはウリエル、ミカエル、そしてラファエルがいた。しかし彼女たちはもう天使ではない。なぜなら彼女たちは天使を止めたからだ。非力な天使より、別の者として生きる事を決めたのだ。そう、天使より強力で、黒い翼を持った────
???「僕の〔堕天使〕達。」
堕天使として。
End
天使3人、堕天使4人 第4章
天使ちゃん達がとうとう堕天使になってしまいました。
ちなみにこのBOXのマスターは私ではありません。
今回バジリスクが喋りましたが、神化すると喋るようです。