近未来小説「 Neo Border - The near future -」
The near future <仮想地球とラグナロク>004
7月4日
会議が始まり、緊急であるということでメンバーの中では "仮想地球(Globe of Virtual Reality)" にとって重大な方向性の決定や、 斬新なVersion Upなどがささやかれましたが、これを予想したものはいませんでした。
会議は議題に関する説明が長時間及んだことで、理事の中で状況を把握していない者からクレームなどがおこりましたが、 最後の総論で、一瞬で場内が凍りつくことに。
「つまり、創造主の皆様にこれまでの労を感謝し、しばらくお休みになっていただくべく、断腸の思いで退任を進言します。」
やがて議案は民主主義の下公正に可決しました。これを "GVR Revolution(GVR革命)" といいます。
Markは最高責任者を退任し、William、Johnも全権を委譲。
3人は "仮想地球(Globe of Virtual Reality)" のただのメンバー一個人になりました。
表向きは創造主たちの休暇、また役員の刷新における新たなステップアップということで 大団円会議と後日発表となっていますが、実際は緊急動議によるあっという間の解任決議で、 裏では3人の強権を嫌った有能な役員たちの理事たちへの工作が見え隠れしています。
もちろんこのクーデターのような決議の内容を知るのはこの会議出席者だけで、 "仮想地球(Globe of Virtual Reality)" のイメージダウンを想定し当然罰則を設けた緘口令が引かれましたが、 世界中の諜報機関には時間を空けず収集されました。
まったく困ったものです。
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