うつつ

すぐに怒るし
考え方だってなってない
貴方のためだと言うけれど
どれもこれも逆効果

私が謝ってばかりいるわけも
わからないみたいね

反抗すれば何倍にもなって
きっとぶつけてくるでしょう
だから私は黙ってうなづくし
意味のない返事もするようになった

他の子みたいに
思ったことを口に出来たら
どんなに楽になれるんだろう

今までだってこれからだって
わかってるつもりだけで
結局何も掴めないんだろうね

あの日だっていつだってそうなんだ
別にあの子が嫌いだったわけじゃない
心から笑い合う
二人に戻りたかっただけなのに
あのメールは何?
貴方のため
貴方のため
馬鹿みたい
悪いことしたかな?
ふざけないでよ
私の気持ち何もわかってない
一度離れた心はもう戻れないのに
あの子とはもう終わりなんだよ

あなたの行動を愛と呼ぶなら
私はそんなものいらない
あなたはきっとまた声を荒らげる
怖くてありがとうで誤魔化した
本当はあのとき
消えてしまいたいって
本気で思っていたことだって
あなたは知らないでしょう

あの日からずっと
あなたのことがわからない
味方のふりをして暗闇に突き落とす
悪魔に見える

貴方のためにいつも頑張っているわ
こんなお母さんどこを探してもいないわ

確かにそうかもね
でも私には空回りにしか見えない
大人だったらもっと冷静に生きて見せてよ
感情剥き出しなあなた
泣き喚く子供みたいで笑えるわ
私なら自分を殺してでも押さえつけてみせる
あなたの隣で
いつだってそうやって生きてきたから
いつだって空っぽのまま生きてきたから

うつつ

うつつ

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-03-16

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