君のリスと友達

僕が壊したもの
たくさんあるけれど
後にも先にも
取り戻したいのは
君だけだよ

だって初めてあったとき
君は鋭い目をしてた
その時決めたんだ
君の一番になるって
決めたんだ
あの日は確か近所の庭に
ゼラニウムの花が咲いていたね

一番傷ついたのは僕の方だなんて
思い違いもほどがすぎたよね
本当にごめんね
許してくれるなんて思ってないけど
本当にごめんね

君には
たくさん嫌なことも言われたよ
だけど嫌だと言えなかったのはあなたに嫌われたくなかったから
あの頃のままの僕らでずっといれるんじゃないかって
心のどこかで思ってたから  
だからつまり
心から嫌いになんて
なれなかったんだよ
きっと僕のことは忘れたいよね
きっとあなただけは一生忘れないけど

正義のヒーローに憧れて
自分が正しいって言い聞かせてた
そうでもしないと
僕が僕じゃなくなっちゃいそうな気がしたんだよ
でもそれは違ったよ
正解も間違いもなかった
君は間違えてなんていなかったんだよ

僕がただ一つ言いたかったのは
強くなりたかったの
強くなる方法を
頑張る他に知らなかったから
あんなにむきになってたんだよ
それを認めてほしかった
ただそれだけだった
どこからすれ違ってしまったんだろう
全部僕のせいだ

君のせいだと勘違いして
流した涙が今の僕を作ってる
なんか嫌だな
だけどそのおかげで
新しいものも見えたの
だけど君には到底かないっこないけど

君の悪口をたくさん言った
それは君だったからだよ
他の誰かなら悪口なんて
言う必要もないから
君と仲直りしたいと思ったからだよ

少し離れてみると
見えてきたこと
近くにいるときは
なんで気づけないのだろう
あ君想う気持ちは
今日も明日も明後日も
変わりはしないのに

君には僕なんかもう要らない 
他に大事にすべきものができたんだね
それを知っても尚
僕はずっとあなたの隣を待ってるんだ
本当に馬鹿だってわかってる
わかってるから泣けてきた

馬鹿なこと言って
騒いでごめんね 
君を笑顔にさせる方法も
わからないまま
困らせた

綺麗な顔な君だけど
心はそれ以上に綺麗な君
羨ましく思うこともあったよ

一度だけ出会ったあの日に
帰れるとしたら
誰よりも先に声をかけるから
僕にだけ教えてよ
君の一番の友達に
なれる方法を教えてよ
もう傷つけたりしないから

君のリスと友達

君のリスと友達

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-03-15

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