かした傘

あの日に貸した傘を返してくださいな
ずっと言いたくて
雨が降るたび思い出すけど
やっぱり言えなくて

あの日はひどく雨が降っていたんだ
君は濡れて駅までいくよ
そんなことさせるわけにはいかない

困っている人は助けましょう昔習いました
だからちゃんと守ったの
正しいと思うことをしたの

私のお気に入りの傘は
君の部屋のどこへいるの?
あれからどれくらいたっただろう

かした傘

かした傘

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-03-15

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