童話コメディシリーズ(3)『ぼっち気味の少女』
ある高校にぼっち気味のマチ子という少女がいました。彼女は一人ぼっちではないけどぼっち気味でした。仲良しグループはあるのだけど五人組なのでペアをつくるときにハブれるのはいつもマチ子でした。彼女はそのことをとても悔しく、悲しく思っていました。
マチ子はこんなに悔しい思いをするならこんな学校燃やしてやると心に決意しました。それで理科Aの授業のときにマッチ箱をパクリました。学校に火をつけようマッチに火をつけると、その火の中に何か映りました。あっというまに火は消えてしまい、何が映ったのかよく見えなかったのでマチ子はもう一度マッチに火をつけました。次はマッチが激しく燃えたので、よく見えました。そこにはグループの他の四人の子たちとの悲しかった思い出が映っていました。LINEのグループが五人のとは別にマチ子を除いた四人のグループがあることを知ってしまったあの日。ジェットコースターで自分だけ知らないおじさんの隣になってしまったあの日。数えきれないほどの思い出がそこには映し出されました。すると激しく燃えたマッチの炎がふっと消えました。それとともに四人との思い出もマチ子から消えました。そして復讐心もすっかり消え去りました。
少女はその後、高校を卒業するまでずっと一人ぼっちでした。
童話コメディシリーズ(3)『ぼっち気味の少女』
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