夜桜

夜は僕をとても不安にさせる。
……怖い。苦しい。
何故だかガタガタと震える体を布団の中に押し込んで、何もなかったことにして僕はねる。だけれど、いつもいつも寝れないのだ。
怖くて怖くて、もうなにが怖いのか分からないくらい、ただ怖かった。
気づいたら気絶したように寝て、朝を迎える。
朝が来るとほっとする。でも、また夜が来ると不安になる。こんなことの繰り返しで、いつしかそれが僕にとって当たり前になっていた。
当たり前になっていたのに、また当たり前ではなくなってしまった。不安で不安で仕方なくなった。
だけれど、怖くなくなった。
夜桜をみたからだ。暗い真っ黒な夜の中に、ぽつりと佇んでいる。不思議と人を惹きつけ、目がそらせない。儚く消えてしまいそうなのに、夜でも輝きを失わない。
……なんて、綺麗で力強いんだろう。僕もこんな風になれたら……
なれないことなんて分かっていた。だから、せめて、夜がくるときのお守りにしようと思った。そうしたら、夜は怖くなくなった。
いつも朝が来るように、いつも夜が来た。
だから、僕もいつものように夜は夜桜を思い出して寝るだけだった。

夜桜

またよく分からないものが出来上がってしまった……。
テーマは、「弱い僕」と「強い輝き」です。
もし、「強い輝き」を失ったら、この「僕」はどうするんでしょう?

夜桜

夜の桜は美しく、

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-02-11

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