歪む視界。

「心を壊すより、相手を壊せ。」と

後ろの影が囁いた。

痛みを鎮めるという行為は

殺人よりも罪深い業なのかも知れない。

許せたはずの感情が変わるとき

溢れ出す物は何なのか?

人は生きてゆく為の手段を模索する・・・・。

固く結ばれた紐。

取り外した鏡一枚。

手足を失った人形の山。

天秤の皿が、嘘の針を動かして

今日も誰かが

無に帰る。

歪む視界。

歪む視界。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-02-08

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