ピエロが笑うと雨が降る

僕とピエロ。

僕は、サーカスが好き。良く、見に行っていた。
父が、サーカスを見に行こうと誘って皆でサーカスを見たのがきっかけだった。
それから、好きになった。
これは、僕とピエロの物語。

「梓。サーカスは、こんなに楽しいんだ。」
「うん。楽しい❗父さん。」
「そうだろう。楽しいだろう。」
こんな会話を続けていた。
それから、3年。父が、死んだ。交通事故だった。
その後を追うように、母が、過労死した。
僕は、一人になった。
家をでて、サーカスがやっていた所まで来た。
もう、サーカス団はいない。
もう一度だけ、見たかった。もう一度だけ。
あのときの僕は、そう思ったでしょう。

誰もいない場所で、一人になったから、余計…。
「どうしたの?坊や。笑いなよ。坊や。」
「!ピエロしゃん。」
「そうさ、僕はピエロさ❗」
「僕ね、一人になったの。」
「そうか、一人は淋しい。」
「うん」
「じゃあ、サーカス団ALFAに来なよ。一緒にサーカスで喜ばせよう。」
「ピエロしゃん、いいの?」
「あぁ。今日から仲間だ。」
「うん」

ピエロが笑うと雨が降る

ピエロが笑うと雨が降る

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-02-06

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