コロボックルと桜座流星群 ㊤
桜の香り・・・。
春の朝の暖かさ・・・。
鳥の鳴き声・・・。
朝早いのにみんなのにぎやかな声・・・。
夢の中なのに聞こえるさまざまな音。
目が覚めた。
今日から春。
村はもうすぐやってくる春のお祭りで
大忙しだ。
私はコロボックルのハル。
名前の由来は春のお祭りの晩に生まれたから。
こんな単純な名前だけど、私は結構気に入っている。
パタパタパタ・・・ガチャ
『おっはよ~ おね~ちゃん!ごはんだよ~。』
『うん。今行く~』
双子の妹のハナは私の唯一の家族。
私たちの両親は私が10歳の時亡くなった。
桜のマンションで2人暮らしをしている。
『お姉ちゃん早く食べちゃって学校送れちゃうよ。』
『ごめん、ごめん;』
『あれ?ハル~ここにあった桜の髪留め知らない?』
『え?う~ん?自分の部屋見た?』
『あっ。枕元におきっぱなしだ。』
『おね~ちゃん早く遅刻しちゃうよ~』
パタパタパタ・・・・
『よし準備ok!いこっ!!』
ガチャ。・・・パタン
キーンコーンカーンコーン・・・
キーンコーンカーンコーン・・・。
パタパタパタ・・・ガラッ
『セーフ!』『危なかった~』
『おはよう。今日めずらしく遅いね。』
『おはよ~ルイ。』
ルイは私たちの幼馴染みでマンションも隣同士。
親も仲が良かった。
ガラッ
『HRはじめるぞ~席につけ~』
先生が入ってきた。
『来週からは待ちにまった春休みだ。
春休みにはいってすぐに春のお祭りもある。』
先生が喋りだした。
『春のお祭りの桜儀式ではハルとハナが巫女として出ることになった。』
『さっすが~美人双子。俺みにいこ~っと』
『おっおまえ!俺もいく!』
と男子の小さな雑談があちらこちらと聞こえてくる。』
『今年も頑張ってね。絶対見に行くから。』
ルイが先生に築かれないように小声で話かけてきた。
『うん。今日もハナと練習しに桜如神社行くけど、ルイも来る?』
『うん!いいね!ルイも一緒にいこ!』
ハナが嬉しそうにいった。
『いいのかな?一緒にいっても・・・』
『大丈夫だよ。神官様には私から話しておくから。』
『うん。じゃあ、おじゃまするよ。』
ハルの顔が一気に花開いた
『おねえちゃん。ちょっとちょっと。耳貸して。』
『ん?なに?』
ハナが小声でハルにいった。
『よかったね。ルイ一緒に来てくれて。』
カッ!
ハルの顔が一気に赤くなった。
『なっ!知ってたの?/////』
『あたりまえだよ。お姉ちゃんわかりやすいもん。』
『//////・・・誰にもいっちゃだめだよ!』
『大丈夫。サポートに回ってあげる。』
『本当?!』
『高くつきますよ♪』
『えっ・・・』
『・・・冗談だよ♪もう。すぐに本気にする。ww』
ハナはクスクスと笑いながら話す。
『ハル、ハナ。私語はつつしむよ~に。』
先生に注意された。
『あ。すみません。』
2人はユニゾンにながら席返答した。
『息ぴったりだね~2人とも』
ルイがいった。
今日もいつもと変わらない日が過ぎていった。
― 放課後 ―
『今日も早いね~終わるの。』
『ホント。ボーっとしてたらもう放課後だよ。』
ハナとルイが玄関前で雑談していた。
『そういえばハルは?さっきからみないけど』
『あ~お姉ちゃんは今日日直。』
『・・・誰と?』
『・・・?誰とって・・・う~んたぶん学級代表のメイ君だったと思う。』
『メイか・・・。』
『・・・?』
ハナが不思議そうにルイの顔を覗き込んだ。
『ハナ~ルイ~!』
ハルが笑顔でかけてきた。
『まった?ごめんね。』
『ううん。大丈夫。それより早く神社行かなきゃ。』
『ルイも早くいこっ。』
ハルが笑顔で手を引っ張った。
コロボックルと桜座流星群 ㊤
コロボックルと桜座流星群㊤よんでくれてありがとうございます。
㊦もあるので楽しみにしててください!!