なんだか、悲しいお話が書きたくなったので、思いつきで書いてみました。

今日も、土砂降りの雨。
ここ最近ずっと降り続いている。
特別、梅雨というわけでもないのに、よく降るなーと思いながら僕は公園のベンチに座っていた。
土砂降りなのに、だ
なぜ、こんなところに座っているのかというと、さっきまで一緒に、楽しく話していた彼女に
突然別れを切り出されたのだ。
楽しかった、幸せだった時は止まり、僕は困惑した。
突然すぎる、彼女の言葉を受け止められずに、僕はその場を飛び出し、今に至る。
本当に大好きだった彼女からの別れの言葉。
心にぽっかりと穴が空くとよく言うが、本当に穴が空いてしまったのかと言うくらい
僕の心には何もなかった。
悲しいはずなのに、涙が出ない。
辛いはずなのに、落ち着いている。
きっと、麻痺しているのだろう。さっきまでの動揺とは何だったのか。
僕の心に雨が染みわたるかのように、心も、身体も、冷たくなっていた。
雨でも、洗い流してはくれないのだろうか。
そう思いながら僕は、ずっと、公園のベンチから離れられずにいた。

僕の代わりに泣いているかのように。

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-02-01

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