Summer sweets

夏の雲は どろどろと

温く、か弱い南の風に

包まれ融ける アイスクリイムのよう

太陽に輝く通り雨は

蒼い包みから こぼれ落ち

ぱらり、ぱらぱらと音を立てる

色とりどりの金米糖

烏が呼んでくる夕方には

さゐだあと苺しろっぷが混ざり合う

途切れ、千切れる小雲らは

きらきら冷たい氷のよう

群青の空に流れこむ

小さな可愛い星たちは

甘い砂糖が声を上げ

しゃら、しゃら、しゃら、と

幾重にも降り注ぐ雨

たっぷりのチョコレヰトをお供に

夏の空を練り歩く

Summer sweets

Summer sweets

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-01-28

Copyrighted
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