真っ赤に染まった君の頬

いつからだっけ?彼女がこっちを見るのは。気がついたら、僕をいつも見てるのは彼女だ。目があうと、頬を真っ赤に染めてパタパタと逃げていく。
……可愛い
不覚にもときめいてしまった。
毎日毎日、そんなことの繰り返しで、ある時、彼女はたまたま放課後残っていた僕を見つけて、声をかけてきた。たった、一言のために。だけれど、彼女はその一言を言ったきり僕の前に現れなくなった。そう、いなくなったのだ。
いなくなったのか、僕がいないのか、よく分からないけれど、彼女は確かに僕の前から消えた。
だから、最期にー………。
おっと、回想はこれくらいで終わりかな?
僕が消えたのか、彼女がいないのか、さっぱりだけれど、あの時のことはよく覚えている。放課後に残ってた僕に、勇気をだして、「すき」と伝えてくれた彼女。名前の通り、林檎みたいに頬を染めていた。
もう感覚がなくて、どこにいるのかもあやふやなのに、やっぱり最期に思い出すのは、彼女の真っ赤に染まった頬の色だった。

真っ赤に染まった君の頬

知り合いのお題が、とっても可愛かったのでもらってきました。
10分間で書くのもお題です。

真っ赤に染まった君の頬

最期に思い出したのは、君の色だった

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-01-27

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