からっぽ
そろそろ、ひとりが不安になる時間。
寂しくて布団の中でうずくまろうとすると
あなたが帰ってくる。
まぐれのタイミングなのか、
もしかしたら計算かも。
『おかえり』
『おっ、ただいま』
メガネを外してネクタイを緩めるあなた
やっぱり何度見ても素敵で
見惚れてしまう。
『なにそんなジロジロ見てるんだよ(笑)』
まじまじと見過ぎてしまったことを少し反省して
『ごめんね』と笑うわたし。
わかっている。
この人は、私よりも愛してる人がいる。
どこか別の場所のだれかさん。
最近なぜか前よりも
ぐっと魅力が増した気がしたのも
きっとその人の存在があるからで。
それでも離れられないのは
この人が好きだからなのだろう。
例え、その魅力が
別の人によって引き出されたものであっても。
どうか、そのまま
嘘をつき続けてください。
嘘つきなあなたがまるっと好きです。
からっぽ
ありきたりな感じになってしまいました