からっぽ


そろそろ、ひとりが不安になる時間。
寂しくて布団の中でうずくまろうとすると
あなたが帰ってくる。

まぐれのタイミングなのか、
もしかしたら計算かも。

『おかえり』
『おっ、ただいま』

メガネを外してネクタイを緩めるあなた

やっぱり何度見ても素敵で
見惚れてしまう。

『なにそんなジロジロ見てるんだよ(笑)』
まじまじと見過ぎてしまったことを少し反省して
『ごめんね』と笑うわたし。

わかっている。
この人は、私よりも愛してる人がいる。
どこか別の場所のだれかさん。

最近なぜか前よりも
ぐっと魅力が増した気がしたのも
きっとその人の存在があるからで。

それでも離れられないのは
この人が好きだからなのだろう。
例え、その魅力が
別の人によって引き出されたものであっても。

どうか、そのまま
嘘をつき続けてください。

嘘つきなあなたがまるっと好きです。

からっぽ

ありきたりな感じになってしまいました

からっぽ

  • 小説
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-01-24

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