【夏の笑顔】

【夏の笑顔】

【夏の笑顔】

夏風が、親切に僕の前を通り過ぎてくれるおかげで、暑さに苦しむこともなく、優優とした時間を過ごすことができている。
今日もきっと暑い一日なんだろう。
庭の雑草や植木に反射した色鮮やかな太陽の光が、僕の頬を撫でていく。
僕はその光を、目を閉じて、まぶた越しに見る。

その柔らかい光が、僕が夏に惚れた理由の一つかもしれない。

縁台で横になっている僕の側に彼女は腰掛けた。
夏の匂いを体いっぱいに含ませた彼女は、うっとりとした目で庭を見つめている。
彼女は時折こちらを覗いては、夏の夕暮れ時の太陽のような笑顔を見せる。
その優しい笑顔が、僕が彼女に惚れた理由の一つかもしれない。


あるいは、


僕にとって彼女は、夏そのものなのだろうか

【夏の笑顔】

【夏の笑顔】

夏という季節は決して一言では表すことはできない。それとおんなじで、きっと自分の好きな人は夏のように大きく、透き通った、神秘的な存在なんだと思う。 とても短いので、暇つぶしに手にとっていただければ幸いです。

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-01-20

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