夏


夏の勢いにのまれ、夏にはあっさり逃げられた。

泣くと思ってたし、怒られるんだって
どこかで思ってた。

覚悟は一種の期待だったのかと今更気づいて、今更気づけたのかって。

目を見てストレートに僕に話す君が好きだった。

きっと君に泣いて欲しくて、君に怒って欲しくて、今更な感情も行き場はなくて。優しくされればされる程、悲しくて。

不甲斐ない僕は、期待もたず気合い持って走り出す。

秋にはなかなか追いつけない。

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-01-19

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