試作品

  及川は部活が休みの為、烏野のバレー部に遊びにきた。

女「きゃー!!及川さんー!!」
女「及川君ー!!素敵ー!!」

  『今日も及川さんは女の子に人気なのね…』

  また女の子にキャーキャー言われてるのね。
私こういう人苦手なんだよなぁ…

及「やぁ、みほちゃん☆今日もかわいいね♪」

  え。なんでこっちにくるの!

  女子達の視線が怖いよぉ。

み「…及川さん、何か用ですか?」

及「みほちゃんはいつも冷たいなぁ。」

  あ。しょぼんってしちゃった。

大「みほはまた及川をいじめているのか?」

  幼馴染みの澤村大地だ

み「あ、だいちゃん!!いじめてた訳じゃなくてあしらってただけだよ」

及「みほちゃん、あしらうとかひどくない?」

大「そうだよみほ!少しは及川にかまってあげろよ」

み「えー。だって及川さんみたいな人苦手なんだもん…」

  今度は泣きそうになってるしー。

及「みほちゃんさ、そこまでズバっと言わなくてもよくない?」

み「だって本当のことだもん」

及「あんまりそういう態度だとお兄ちゃんに告げ口しちゃうぞ☆」

み「…」

大「うかいさん怒ると怖いからなー…」

  ―うかいが体育館に入ってくるが皆は気づいていない

み「お兄ちゃんはそんな事で怒らないもん…」

う「みほ!学校ではお兄ちゃんって呼ぶなよ!」

み「あ!お兄ちゃん!」

う「恥ずかしいから呼ぶなって!」

み「あ、ごめんね♪」

う「もう…」

田「ちゃーっす!!あ、みほ!!」

み「あ、龍!掃除終わったの?」

田「やー。みんな真面目に掃除しないから俺が一人で終わらせてやったぜ!」

また龍は嘘ばっかり言ってる。

み「ふーん。さっき教室の前通ったとき、龍一人でさぼってたの見ちゃったけどね(笑)」

田「おい!大地さんの前でそんなこと言うなよ!」

大「田中、教頭は何でも問題にしたがるんだから部活以外でもちゃんとしろよ」

田「はい…」

及「ねぇ…俺のことも構ってよー!」

及川さん忘れてた!

田「あ、及川さんいたんですね」

及「おれは最初からいたよ!」

田「こんな遠いところにわざわざなにしに来たんっすか?」

及「なんか今日暇でさー。なんとなく来ちゃった♪」

田「及川さんの行動力すごいっすね!」

う「さ、練習始めるぞー!」

  皆が円陣を組んで気合入れてる♪

私この円陣好きなんだよなぁ☆

う「及川、お前も練習参加するか?」

及「え、あ、俺は見学させてもらいます!」

う「そっか!じゃあみほと一緒にステージの上でおとなしくしてろよ。」

え、私も?

私は帰ろうと思ったのに。しかも及川さんと一緒…

及「みほちゃん☆一緒に見学していようね♪」

み「えー…、帰ります。」

及「澤村のかっこいい姿見なくていいのか?」

…え?なんで知ってるの?

み「及川さんがどうしてもって言うなら…仕方ないから見学して行きます」

  私の気持ちバレてるわけじゃないよね?

  でもなんかニヤニヤしてる気がするけど…

み「なんでにやにやしてるの?」

及「別に~☆」

み「もぉ…」

  みんな真剣に練習してる☆

みんなかっこいいなぁ♪

及「みほちゃんと澤村ってどんな関係なの?」

み「えっ?た、ただの幼馴染だよ!」

及「へぇー、そうなんだぁ♪」

み「なにさ!」

及「別にー♪」

急に聞かれたから焦っちゃったじゃん!

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

あ!練習終わったみたい!大ちゃんに話しに行こうかな~♪

う「みほー!」

み「なにー?」

う「片付け少し手伝ってくれないか?」

み「いいよー!」

及「俺もお手伝いしますよ!」

う「ありがとう!じゃぁ頼むよ!」

また及川と一緒かー。ま、いっか。

及「みほちゃん♪今日は一緒に練習見れたし、
片付けも一緒なんて楽しいね☆」

み「え、あ、はい。」

やっぱり一緒嫌だな。

大「お!及川とみほ仲良くなったのか♪」

み「違うもん!仕方なくやってるだけ!」

及「嘘言わないでよ♪さっき楽しいって言ってくれたじゃん♪」

み「言ってません!変なこと言わないでください!」

大「ははは♪仲いいな。」

及「澤村、嫉妬か?」

み「もう!変なことばっかり言わないでくださいよー!」

大「んー。」

もぉ、大ちゃん困った顔してるしー。

み「そんな真剣に考えなくてもいいんだよ!」

大「俺ってあんまり嫉妬したことないからわかんないけど、
これって嫉妬なのかな?」

え?どういうこと?大ちゃんが嫉妬?

み「それって…」

う「おい!さっさと片付け終わらせろよー!」

み「あ、はーい!」

どういうことだろう。よくわかんないよ。
笑顔で片付けに戻っていっちゃっしー。

及「澤村ってみほのこと好きなんだね♪」

み「ちょっと!変なこと言わないでよ!」

及「みほは澤村のことどう思ってるの?」

み「え!?んー。幼馴染み…かな?」

及「それってただの幼馴染み?」

み「んー。特別な存在…かな」

及「それは好きってこと?」

み「もちろん大好き!当たり前じゃん!」

及「お♪じゃぁ両想いだね☆」

み「でもどういう好きかわからない。」

及「んー。じゃぁ、田中の事はどう思う?」

み「龍のこと!?」

田「おーい!呼んだかー?」

み「呼んでないよー!」

田「なんだよー。」

こんなに離れてるのに龍は地獄耳だな。

及「で、田中の事はどう思う?」

み「んー。好きだよ!」

及「おーい!田中ー!みほちゃんがお前のこと好きだってー!」

田「えー!?本当かよー!」

み「ちょっと!誤解されちゃうから!」

大「みほそれ本当かよ!」

み「え!?もちろん友達としてだよ!」

大「なんだよー。焦ったじゃんかー。安心したから片付けしてくるな!」

もー。焦りすぎだよ!

及「田中に対する好きと澤村に対する好きは同じ?」

み「違うに決まってるじゃん!」

大ちゃんとは幼馴染みだし昔から大好き。

でもなんとなくずーっと友達以上恋人未満の関係。

大好きだけど恋なのかはわからなかったし、考えないようにしていた。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

さぁ、後は帰るだけ♪

及「みほちゃん!一緒に帰ろっ♪」

み「えー。嫌です。」

及「冷たいなー。」

大「みほー♪」

み「あ!大ちゃん♪お疲れ様!」

大「おつかれっ!久しぶりに一緒に帰ろうぜ!」

み「うん!いいよ♪」

及「澤村、みほちゃんには甘いんだね。」

大「うん!だってみほだもん♪な?」

み「うん♪」

及「みほちゃん俺とは帰ってくれないのに。」

み「だってー。」

大「みほ、あんまり及川のこといじめるなよ。」

み「いじめてないもん!」

及「いいもん。俺菅原と帰るもん。すがわら~!」

大「及川いいやつなんだけどな。」

み「うん!悪い人じゃないってわかってるんだけどさ。」

大「ま、久しぶりに2人でのんびり帰ろうぜ!な?」

み「うんっ!」

2人で帰るのっていつぶりだろう。1年ぶりくらい?

なんか懐かしい感じがする。幸せ。

み「今日の大ちゃんかっこよかったよ♪」

大「本当?すげー嬉しい!」

み「大ちゃんが真剣な顔久しぶりに見た。」

大「なんか恥ずかしいからやめろよー!」

み「なに?てれてるのー?」

大「ばか。そんなわけねーだろ!」

み「ふーん。かーわいい♪」

大「みほ、怒るよ?」

み「やだ!」

大「よしよし♪」

あ、久しぶりに頭ぽんぽんしてもらった。

大ちゃんにぽんぽんしてもらうとすごく安心するんだよね。

み「大ちゃん、あのさ…」

う「おい!みほ!澤村!」

大「わ!コーチ!」

み「お兄ちゃん!」

う「2人で仲良くしてるのはいいけどよ。」

ん?お兄ちゃん怒ってるような笑ってるような、不思議な顔してる。

う「澤村!大事な俺の妹に手を出したら許さねぇぞ!」

大「あ!はい!気をつけます!」

う「よし!それじゃぁな、お疲れ!」

大「お疲れ様です!」

お兄ちゃん心配しすぎだよー。もー。

せっかく大ちゃんに大切な事聞こうと思ったのに!

大「…こわかったー!で、みほなにか言いかけてなかったか?」

み「あ、ううん!なんでもないの♪」

大「なんだよー!気になるじゃんかー!」

み「秘密♪」

大「全くー。さ、帰るぞ。」

み「うん!ねー大ちゃん。1つだけわがまま言ってもいい?」

大「ん?なんだ?」

み「前みたいに手繋ぎたいな。…だめ?」

大「しょうがねーな。ほら。」

み「ありがとう♪」

大ちゃんと手繋ぐのいつぶりかな。やっぱり安心する!

大「その代わり俺のわがままも今度聞いてな?」

み「1つだけね!」

大「やった!」

あの時私が聞けなかったこと。

今思ったら聞かなくて良かったかなって思う!

今がすごく幸せだから。

試作品

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  • 小説
  • 短編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-01-17

Derivative work
二次創作物であり、原作に関わる一切の権利は原作権利者が所有します。

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