SADNESS

 悲しみは雪となって降り積もらず
 ただ冷気となって全てを凍てつかせる。
 そこには何も育たず新たなる息吹が生まれることもない。
 太陽は雲の果てに遠く、最も暗い星のように、光、幽か(かすか)。
 わずかな明かりを灯す者、訪れるや否や。
 何もないまま、時は過ぎ
 人は齢(よわい)数え、老境へと追いやられる。
 静かに時は過ぎ、されど何も生み出すことは無く
 全ては永久(とこしえ)の冬の中に。

     <了>

SADNESS

SADNESS

<悲しみ>から連想した情景を書き連ねたものです。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-01-16

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