小春日に

きのう吹いていた冷たい風が嘘のように止み

明るい朝の陽ざしを浴びて可愛い目白のつがいが

山茶花の小枝を揺らし 薄赤い花びらを地面に散らしています

楽しそうに囀りながら 仲良く花の蜜を吸っているのを

もっと近くで見ようと思いましたが

遠くからそっと眺めていることにしましょう

飛び去ってしまうと 私の寂しい胸の想いがさらにもまして

いまにも涙をこぼして しまいそうに思えるから


< 新川和江先生に捧ぐ >

小春日に

小春日に

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-01-14

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