かみちゃまかりん 「もしも」の世界

かみちゃまかりん 「もしも」の世界

こげどんぼ* 作

今回の主人公は和音くんです!!
和音くんの後悔のお話。
でも、それってホントに後悔なのかな?みたいなね。

後書きっぽくなっちゃった笑

「もしも」の世界


「きゃぁぁっ!!」
神化して傷ついていく花鈴。
「ゴッドサンダーっ!」
神化して必死で守る為に戦う花鈴。


そんな花鈴を見ていると、和音は 本当にこれで良かったのか わからなくなる。
本当はアイツ、無理してるんじゃないか。
本当は普通の女の子として生きたかったんじゃないか。


―俺が巻き込まなければ…………―



そんなことを考えていたら、突然 視界がぐにゃりと歪んだ。
今さっき見ていた景色とは全く違う景色が和音の視界に広がる。


「この場所……」

和音は、この景色に見覚えがあった。
大きな木、その木の下にしゃがみこんでいる三つ編みをした少女、誰かのお墓。

「あぁ…ここって…」

花鈴と初めて会った場所だ。


―もし、俺が話しかけていなかったら…―

―今度は、アイツを巻き込まない世界に―

和音は、静かに少女を通り過ぎていった。


「和音くんっ!」
いつもの俺を呼ぶ声。
でも、それは現実ではなく思い出の中だった。
「和音くん!」
「かーずーねーくん!」
笑顔で俺を呼んだり、怒って俺を呼んだり………。

「って…あれ…?なんで泣いてんだろ…」

和音の瞳からは静かに雫が流れていた。

「俺…花鈴がいないとダメダメなんだな…」


和音は、少女に抱きついた。


「和音くんっ!?」
少女は驚いている。
しかし、すぐに微笑んだ。
「もし、和音くんが話しかけてくれなかったら どうしようか心配だったんだよ?」
少女はポロポロと涙を流していた。
そんな彼女を見て、和音は より強く抱きしめる。
「………ごめん…」
和音の瞳からもポロリと雫が落ちていった。
「…そろそろ行こっか」
花鈴の言葉で2人は光に包まれる。

「*********…*********」

少女の声は、かき消されてしまって聞こえない。
そして、過去の世界から2人は消えた。



「和音くん?」
聞き覚えのある少女の声。
いつも聞いているはずの少女の声。
和音は、ゆっくりと瞳を開ける。
最初に視界に入ったのは、花鈴だった。
「よかった..和音くん また神化して倒れちゃったんだよ!」
安心している花鈴の表情を見ていると、和音も安心した気分になった。
「ありがとな、花鈴」
和音は何気なく呟いてみた。
花鈴は目を真ん丸にして、驚いているようだ。
「きゅ…急にどうしたの?和音くん」
花鈴は、照れているのか目を逸らしている。
「なんとなく言ってみただけ!!」
和音は、目の前にいる花鈴に向かって笑顔で言った。



「あのね、私幸せだよ…ありがと、和音くん」

かみちゃまかりん 「もしも」の世界

わかる人には分かったと思いますが、CLANNAD意識しました!
和音くんの中に、こーゆー後悔って絶対あるよなぁって思って描きました!

かみちゃまかりん 「もしも」の世界

「花鈴がもし、俺と出会わなかったら」 和音の中にある後悔が過去の世界に導く。 花鈴と和音はどうなるんでしょうか!?

  • 小説
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-01-10

Derivative work
二次創作物であり、原作に関わる一切の権利は原作権利者が所有します。

Derivative work