孤独の砂
手のひらにすくった砂は
滑らかに指の間を抜けて行った
柔らかな感触がなんだかもどかしくて
力強く握ったら
途端に興ざめした
硬くて野暮な日常
射すような光が鋭角に反射した
両手に盛った砂が
手の間からすり抜ける
心地よい感触のあと
軽くて冷たくなった両手
砂山に突っ込んだ手は
呼吸を止めた
"熱い"と言って
蹴り飛ばした砂は
柔和な影をつくって泣いていた
孤独の砂
手のひらにすくった砂は
滑らかに指の間を抜けて行った
柔らかな感触がなんだかもどかしくて
力強く握ったら
途端に興ざめした
硬くて野暮な日常
射すような光が鋭角に反射した
両手に盛った砂が
手の間からすり抜ける
心地よい感触のあと
軽くて冷たくなった両手
砂山に突っ込んだ手は
呼吸を止めた
"熱い"と言って
蹴り飛ばした砂は
柔和な影をつくって泣いていた
孤独の砂