墜ちない紙飛行機Part6

どれほど嬉しい出来事か
二度と実現できないと思ってた
場違いな人混みで紙飛行機は
目を向けてない方向から
音もなく現れた

どんな世界が迎えてくれるだろう
階段を昇るのも気分がいい
後ろを飛んでいた紙飛行機が
途中から
道案内をしてくれた

ドカドカ音が鳴り響く
体に染み込んだメロディー
チケットを渡すと紙飛行機も
招かれる会場に
飛び込んだ

どこからも溢れ出る
油絵のエネルギー
壁際で眺める紙飛行機は
一枚ずつ
解説を始めた

どれくらい時間が残っているだろう
この映像と音に浸らないといけない
床に座ると紙飛行機は
隣の場所で
静かに耳を傾ける

どうしようもなく素晴らしい
そんな余韻で賑やかな町を背にする
パワーを受け取った紙飛行機も
慣れた駅の方へ
進んでいく

墜ちない紙飛行機Part6

墜ちない紙飛行機Part6

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-02-12

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