猫舌

猫舌


温かいコーヒーを入れたのに飲むのをすっかり忘れて冷めてしまった

「猫舌だしちょうど良い」とわざと口に出してみる


考え事をしていると時の流れを忘れる

猫舌なら初めからアイスコーヒーを飲めばいいと誰かに言われたが
そうしてしまうと時の流れを感じることができない

温かいものが冷めていくということが私にとってはとても大切だった


人間もいずれは冷めていくのだ。


これは体温だけではない
感情も当てはまると思う

私もそうだから。


最初は熱々でも時が経つと冷めていく
辛いことも時が経てば忘れていくように

人に対して飽きがこない人なんているのだろうか?


そんなくだらない考え事をしていたら


またコーヒーが冷めてしまった

猫舌

猫舌

短編です。

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-12-30

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