抱擁

まど

拾い上げたばかりのきれいな石を愛でるように
確かにあった体温の抜け殻を抱き
抜け落ちた空間の冷たさを撫でる

いつだって遅すぎる私の抱擁は
ただ私自身を抱きしめるだけなのか
今になって思い出す
部屋の隅でひっそりと枯れている
美しかった あの花の色

抱擁

抱擁

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
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CC BY-ND
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