抱擁
拾い上げたばかりのきれいな石を愛でるように
確かにあった体温の抜け殻を抱き
抜け落ちた空間の冷たさを撫でる
いつだって遅すぎる私の抱擁は
ただ私自身を抱きしめるだけなのか
今になって思い出す
部屋の隅でひっそりと枯れている
美しかった あの花の色
抱擁
拾い上げたばかりのきれいな石を愛でるように
確かにあった体温の抜け殻を抱き
抜け落ちた空間の冷たさを撫でる
いつだって遅すぎる私の抱擁は
ただ私自身を抱きしめるだけなのか
今になって思い出す
部屋の隅でひっそりと枯れている
美しかった あの花の色
抱擁