for you.

for you.

・・・最初は、全然好きじゃなかった。

よくわからない人だと、正直思った。

あなたと過ごす日々が1日1日増えていく度に、
1日1日思い出のページを増やしていくうちに、


あなたを失いたくないって思ったんだ。

大好き。

出会いは、とてもシンプルなものだった。
あたしは当時、話相手が欲しくて、チャットにはまっていた。
平凡な女子中学生でもあった。
お父さんに無理言って買ってもらったスマホは、あたしの生活の一部だった。
そんなとき、「彼」は話しかけてきたんだ。
話の流れで、SNSで繋がることになった私達。
思えば、これが運命の変わり目だったんだと思う。
「彼」は全然あたしの好みではなかった。
面白くないし、ことある度に「今何してるのー?」って聞いてくるし、嫌だと言ってるのに顔写真を送らせた。すぐスタンプで返してきて何度も返信に悩んだ。
だから、自然に話さなくなり、気がつけば「彼」の存在は頭の片隅に押しやられていた。
そしてまたしばらく日々が流れ、秋から冬へ、冬から春へと季節が変わっていった。

「お仕事行ってきます!」

あたしの元に届いたメッセージはたった一文だった。
あたしもいってらっしゃい、と一文だけ、返した。
その後も、一文だけのやりとりは続いた。

あたしはこの人も、今までと同じだろうと思っていた。
しばらく喋ってもどうせすぐ話さなくなる、そう思い込んでた。
だから「彼」が話しかけてきたときは、SNSで繋がることを断ったんだ。
でも、「彼」は違った。
あたしは、「彼」と繋がっていなかったらきっと、今とは全く違う人生を歩いていたかもしれない。
そう思えるくらい、
「彼」は
あたしにとって大切な人だったんだ。

当時のあたしはイジメられていた。
学校に行きたくなかった。
親の望む成績がとれず、ずっと、色々なことから逃げていた。
逃げ場は決まってネットの世界だった。
自分を受け入れてくれる人がいる。
それだけで嬉しかった。
でも、
ネット世界は時に残酷だった。
あたしは、一生後悔するような体験もした。
気分はずっと晴れなかった。
気がつけば、あたしのSNSは、大人の男性ばかりと繋がっていた。
それでも、寂しさをまぎわらすだけなら、誰でもよかったんだ。
「彼」も、その中の一人に過ぎなかった。
けれども、
「彼」は他の人とは違っていた。
とてもまともな人だと思った。
「俺を頼れ。」
そういう「彼」はちょっと俺様で、ドSで、でも、とてもかっこいい人だと思った。
いつも、あたしを支えてくれた。時にはあたしに対して怒ってくれた。時には優しい言葉もかけてくれた。
あたしはそんな「彼」に次第に特別な感情を抱き始めたんだと思う。

「ごめん。俺、中学生とは付き合えない。」

「彼」は、そう言った。
あたしが好きだと思ってから、少しの時間が流れたある夜のことだった。
「好きだよ?」
そう、言ったあたしに対する答え。
それでもあたしは「彼」のことを諦めるつもりはなかった。
「あたしが尊敬してることには変わりないからね!」
「俺なんか尊敬しても...だけどな(笑)」
「彼」はそう言って笑っていた。

そしてまた日々が流れ、あたしたちの仲は一層縮まっていった。
「なあ...俺の事好きなの?」
突如、そう聞いてきた「彼」。
「俺じゃなきゃ駄目なの?」
「俺のどこがいいの?」
「俺がいいの?」
そう、繰り返し質問された。
あなたがいいの。
そう答えたあたしに、「彼」は
「ありがとう」
と返した。
でも、今は付き合えない。お前、妹みたいだし。
「彼」はそう、続けた。

あたしが「彼」とした約束は、
[18になったら付き合う・それまでお兄ちゃんと妹の関係でいる]
ということ。
「彼」は、あたしの自慢の優しいお兄ちゃんになった。
お兄ちゃんはいつだってあたしを最善な道へ導いてくれる。

あたしが病んだ時も、冷静に判断してくれた。
お兄ちゃんがいなかったら、高校行くって決断できなかったし、不登校になっていたかもしれない。
「お前は強いよ」
って優しく笑うお兄ちゃん。
「ほんと妹みたいだな」
かわいい、と言ってくれるお兄ちゃん。
でも、顔はかわいくないよな、って続けるお兄ちゃん。
甘えん坊のお兄ちゃん。
勉強スイッチが入るととたんに人が変わるお兄ちゃん。

どんなお兄ちゃんでも最高なお兄ちゃん。

あたしの、本気で恋するお兄ちゃん。
大好きだよ。

for you.

ここまで読んでくれてありがとうございましたm(*_ _)m

初めて書いたので、とても拙いかとは思いますが、私のお兄ちゃんに対する想いを綴ってみました。

ほぼ実話です。お兄ちゃんは今大学生で、化学の先生になると意気込んでおります。
お酒が入るととってもかわいいお兄ちゃんです。
はい。ほぼノロケ同然です。

みなさんはどんな恋愛をしてるのかなー?と想像を巡らせたりもしますが、なんせ恋愛偏差値ほぼ皆無の私ですから、みなさん凄い恋愛してるのかもな、と推測するだけに終わります。

短くて、すいません。
随時、書き足し、変更等行い、最終的には今よりずっといい話にしたいと思います!

それでは、今回はここまで。
読んでくれたみなさんに感謝します。
ありがとうございました!!

for you.

中学生のあたしと、大学生の「彼」の今までを綴ったストーリーです。 全然「彼」を好きじゃなかったあたしが、「彼」をどう思っていくのか。 を書きました。 ネット恋愛のお話です。

  • 小説
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-12-06

Copyrighted
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