こころ

遠くへ行ってしまいたくなる 心

とどめておきたいのに
ワクワクしていたいのに
何処かへいってしまいたくなる
気まぐれならいい
気まぐれならそれでいいの。
でも、違っていたらどうしたらいいの
途方に暮れてしまう
息をふきかけるように
こんな気分も こんな気持ちも
消えてしまえばいいのに
そうだといいのに

相手がもとめているのだと
もじもじ して
ワクワク して
何もない顔をして 立っていたんだ
私の興味はきっとある
けれど、言わない
私は言わない

でも、きいてほしいの
訊ねてほしいの
愛をしりたいの
言葉でいわれると何処かへ流れてしまうのに
私は新たな言葉を求めてしまう
頭の片隅に溜めてあるというのに
新たな言葉をもとめてしまう
まるで今思いついたと
新鮮でみずみずしい言葉を求めているのに

まるで言葉を持たない人のよう
選んで 選んで 文字をつなぐ
先を見ているから なんだと考えてみるけど
いきおいはあまりない
瞬間のあの人が見たい時もあるのに

カバーのように
もやがついているように
フィルターが私達を囲んでいる
あなただけに壊せて
私だけに見えている

そんなことも伝えられないわたしは
一体誰となら幸せになれるのかな
一体誰となら波風たたないの
身体の中の大きな泡は
日によってかわるのです
波高く 陽をあびて
波低く 沈黙をもつ
そういうものがあるのです

こころ

こころ

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-11-30

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted