灰雨の大波に呑まれまいと
灯の消えかけた電燈の上に 一羽の鴉

喉を絞めあげたような嗄れた声
随分冷えたのか身震いを続けている

雨の勢いが鳴りを潜めると
羽を乾かす間もなく重い体を空に飛び立たせた

光の方へ たった一羽で
止まない雨に怯えながら

ある日見た印象的な情景を詩にしてみました。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-11-23

CC BY-ND
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