オータムカラー

オータムカラー

「秋の色って何が思い浮かぶ?」
「秋の色? そうだなあ、一番先に思い浮かぶのはやっぱり紅葉かな。モミジの赤とかイチョウの黄色。」
「他には?」
「他には、栗の茶色とか、柿の橙、松茸の茶色、カボチャの橙と緑、あっ、ふかしたサツマイモの赤紫と黄金色! うーんとそれから…秋刀魚の銀色とか……」
「お前喰うもんばっかな」
「いいじゃん。秋は食べ物がおいしいんだよ。食欲の秋だしね。――そういうジェットは?」
「俺は、空」
「空?」
「秋の空ってすげぇ気持ちよさそうじゃん。飛びたくなる空だからさ」
「あ、なるほど。そうだね。秋は空気が澄んでる分空が高いしね。――ジェットらしいね。僕も好きだよ」
「そ、そうか。……飛びたくなる空、満喫しに行くか?」
「うん!」

高く、澄んだ空。
少し冷たい風。
抱えてくれる腕のぬくもり。
鳥の羽みたいにふわふわ浮かんですぐに形を変えていく雲。
耳元で聞こえる優しい声。

秋の空の散歩は最高に気持ちよかった。
ジェットの好きな空。
僕の好きなジェットの空。
秋の色。

オータムカラー

勝手にワンドロ参加。
テーマは「オータムカラー」。

オータムカラー

サイボーグ009二次。 平ゼロ。 29腐向け。

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-11-17

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