If you were......

この作品は、かつて私のブログ、
「アイ・アオウ式芸術論」というブログを開設していたころに制作した、
当時の言い方で「即興小説」でした。

今は、そのブログはアカウントごと消去し、
閉鎖してしまいましたが、

ここに、アイ・アオウを復活させようと思います。

今後とも、よろしくお願いいたします。

アイ・アオウ

謎の女の子

 ここは、海に程近い「館野原市」。
 最近になってようやく「日本有数のリゾート地」と呼ばれるようになり、
 建物がどんどん建つようになった。
 中心街にある館野原駅の駅前には何年か前から、ヤシの木が6本ほど立っている。
 夏休みの時期になると、中心街から海岸にかけてマリンスポーツをしにきた観光客でにぎわう。

 駅の近くにある中心街で唯一の高校、館野原高校。
 一人の男子高校生が校門から姿を現す。
 彼の名は時田弘樹、一年生。
 今の季節は秋の中盤で、
 彼岸も過ぎ、そろそろ涼しくなりかけてきた。

 いつものように自転車に乗り、帰宅する弘樹。
 そんな折、通学路でいつもなら素通りする公園をふと見ると、
 見慣れない女子高生が。
 制服を見る限り、彼女は弘樹と同じ館野原高校の生徒であろうか。
 でも、この時期に見慣れない人がいることを、珍しく思った弘樹は、
 背中を丸め、気を落としている様子の彼女に、思わず声をかける。
 「あの……、どうかしたんですか?」
 「え?」弘樹の顔を見る女子高生。
 「元気ない、ようだったんで」
 彼女は弘樹の顔を見て、なぜかキョトンとしてる。
 もちろん、彼女の表情を理解できない弘樹。
 「な、何でもないです」女子高生は顔を赤くして目をそらす。
 「あ、はぁ……。
 あの、同じ高校ですよね」
 制服を見た弘樹は思わずそう聞いた。
 彼女は弘樹の服に目をやり、
 「……そうですね」と答える。
 「何年生ですか?」と聞いた弘樹。
 女子高生は「1年です」と答えた。
 「同い年だね」彼女の答えに、弘樹はどことなく喜ぶ。
 はにかんでいるような、笑顔を見せる女子高生。
 「でも、見たことないよね。
 俺、1年生なら大体知ってるけど」なんとなくそう言った弘樹に女子高生は、
 「そうなんだ」
 「あ、そっか、名前聞けば思い出すかもね。
 名前教えてよ」弘樹は唐突に名前を聞く。
 「名前……?」
 突然そう聞かれた彼女は、表情をこわばらせる。
 すると謎の女子高生は、
 「ごめんなさい!」と言って、
 走り去って行った。
 状況が読めず、ただ立ち尽くすだけの弘樹。

 再度、帰路に着く弘樹だったが、
 何となく、公園にいた女子高生が忘れられずにいた。
 かわいらしい顔立ちに、きれいな声。
 見たこともないような、妖しげな感覚。
 彼女は何者だろう……本当に同じ高校なのだろうか、と。

If you were......

If you were......

主人公の男子高校生が、通学中によく見かける公園で、同い年の女子高生と出会い、その人と相思相愛となります。 しかし彼は、別の女子高生と交際中。 しかもその女性が、以前から公園内に出現すると噂される幽霊ではないかと聞くと、それを確かめに公園へ。 真夜中、雪の降りしきる公園内では、まるで白昼同様の輝きを放つ、空へと続く階段を、同様に溢れんばかりの光を放つ彼女の姿が。 彼は迷うことなく、彼女を大声で呼び、彼女はそれにこたえるように、彼のもとへと駆けつけます。 彼は、彼女に自分の気持ちを告白し、彼女も好きだと答えました。 キスをしようとしたら、彼女はさらに強く光を放ち、階段とともに姿を消していました。 その後……という内容です。

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  • 青春
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  • SF
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-11-16

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