旧套墨守
旧套墨守の源は
忘却 阿り(おもねり) 不勉強。
長く続きしものならば
革新、変革あるものを
今より旧き(ふるき)ことなれば
全て同じと思い込む。
変革ありしも忘れ果て
異端ありしも忘れ果て
残りしものは全て、皆
同じ衣(ころむ)と思い込む。
かくて墨守の道とれば
形残りて変革の
機運は全て受け入れず。
旧套、確かに残れども
新たな道は開かれず
自ら変わる術(すべ)も無し。
権威すり寄り 己が(おのが)身の
立身出世を願うれば
過去の栄光全てよし。
悪きことなど無かりしと
わざと調べず阿諛追従。
己が保身のためならば
あゝ、目をつむり 耳塞ぎ(ふさぎ)
知らぬが仏を決め込んで
ただただ形を守りゆく。
<了>
旧套墨守
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